AstraZeneca Plc (NASDAQ:AZN)と第一三共は月曜日、TROPION-Breast02第III相試験のハイレベルな結果を発表した。
この試験は、以前治療を受けていない局所再発切除不能または転移性の三重陰性乳癌(TNBC)患者において、ドキソルビシン(パクリタキセル、ナブパクリタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、エリブリン)に対するDatroway(ダポトタモマブ デルクステカン)の効果を評価している。これらの患者は免疫療法を選択できなかった。
この試験では、腫瘍がPD-L1を発現していない患者と、腫瘍がPD-L1を発現しているが初期疾患の治療や基礎疾患の存在、もしくは住んでいる地域で免疫療法を受けられないため免疫療法を選択できなかった患者が含まれていた。
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データ
Datrowayは、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)の二つの主要エンドポイントに関して、1次治療としての医師選択の化学療法と比較して統計的に有意かつ臨床的に有意義な改善を示した。
転移性TNBCの患者の約70%は免疫療法の対象者ではなく、その中には腫瘍がPD-L1を発現していない患者全員と、腫瘍がPD-L1を発現しているがその他の要因により免疫療法を受けられない患者が含まれる。
これらの患者に対する1次治療の標準は依然として化学療法である。
Datrowayの安全性プロファイルは、乳がんにおけるDatrowayのこれまでの臨床試験と一致していた。
AstraZenecaと第一三共は、TNBCの各ステージおよび治療環境においてDatrowayの評価を3件の第III相試験で行っている。その内容は以下のとおり。
TROPION-Breast03は、術前全身療法後に残存浸潤疾患を有するTNBCステージI~IIIの患者におけるImfinzi(デュルバルマブ)併用の有無にかかわらずDatrowayの効果を評価している。
TROPION-Breast04は、ステージII-IIIの三重陰性乳がんまたはホルモン受容体(HR)低値、HER2低値または陰性乳がん患者における術前のDatrowayとImfinzi併用療法の評価を行っている。
TROPION-Breast05は、腫瘍がPD-L1を発現している転移性TNBC患者におけるImfinzi併用の有無にかかわらず1次治療としてのDatrowayの評価を行っている。
Datrowayの背景
6月にFDA(米国食品医薬品局)は、EGFR遺伝子変異非小細胞肺がんの成人患者を対象に、既にEGFR標的治療と白金製剤化学療法を受けている患者に対するDatrowayの使用を承認した。
1月にFDAは、既に切除不能または転移性疾患に対する内分泌療法と化学療法を受けている切除不能または転移性のHR陽性/HER2陰性乳がんの成人患者に対するDatrowayの使用を承認した。
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