(編集者注:BBCの声明を追加するために記事を更新した)
ドナルド・トランプ大統領は、英国放送協会(BBC)がパノラマのドキュメンタリーで自身の2021年1月6日の演説を編集して、米国議会議事堂での暴動を直接扇動したかのように見せかけたと主張し、BBCを10億ドルの損害賠償で提訴すると脅迫した。
トランプの弁護士アレハンドロ・ブリトが送った法的書簡で、BBCは2024年大統領選挙のわずか1週間前に放送された「Trump: A Second Chance?」の中で、「虚偽の中傷的で軽蔑的な、誤解を招く、扇動的な声明」を発表したと非難した。この書簡は、同放送局に対し、金曜日までに全面的な謝罪と賠償を行わなければフロリダ州で法的措置を取ると通告している。
BBCのスポークスマンはBenzingaに送った電子メールの声明で、「私たちはこの書簡を検討中であり、適切な時期に直接回答する」と述べた。
幹部の退任で動揺のBBC
この訴訟の脅迫は、BBCの元規範委員アドバイザーマイケル・プレスコットによって書かれた内部メモがリークされ、同局が深刻化する危機を抱えている中で行われた。
そのメモの中でパノラマチームは「誤解を招く編集」を行ったと非難され、トランスジェンダーの問題やイスラエル・パレスチナ報道など、組織内の偏見に関する懸念も指摘された。
世間の反発を受けて、BBCのティム・デービー事務総長とデボラ・ターネス報道局長は日曜日に辞任し、「誤った判断をした」ことを認めたが、BBCの報道部の健全性は守った。
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ティム・デービーが発言:「私はBBCの支援者である」
英BBCの報道によると、火曜日の朝デービーはロンドンのBBC本部の外で記者団に短く話した。
「私はBBCを率いて支援するためにここにいる」、デービーはそう述べ、論争があったにもかかわらずBBCのジャーナリストを「とても、とても誇りに思っている」と付け加えた。
この発言は、BBCのサミール・シャー会長が編集ミスに対して正式な謝罪を発表した日の翌日に行われた。シャー会長は、ドキュメンタリーの映像編集が誤解を招くものであったことを認めた。しかしシャー会長は、BBCが組織的な偏見を持っているという主張は拒否した。
「私はティム・デービーを失いたくなかった」、シャー会長はそう述べた。
トランプ、メディアに対する法的攻撃を拡大
BBCの件は、トランプの批判的なメディア機関に対する法的攻撃の最新の章を記すものである。
トランプはこれまでにニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ABCニュースを標的にしてきたほか、NPRとPBSへの連邦政府の資金提供を削減した。さらにトランプは、AP通信の記者のホワイトハウスへの入館許可証を取り消した。
トランプは日曜日にTruth Socialで、デービーの辞任を祝う投稿を行った。トランプはBBCを「腐敗している」そして「非常に不誠実な人々」だと呼んでいる。

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