ムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミストであるマーク・ザンディは、米国の雇用市場は「弱く、さらに弱くなっている」と述べ、民間のデータを組み合わせた分析から警告を発した。
経済データがないことは「深刻な問題」
X(旧Twitter)での一連の投稿でザンディは、今回のデータブラックアウトの重大性を強調した。「これ以上に重要な経済データは存在しない、とくに今のように雇用市場が不安定であり、連邦準備制度理事会が数週間後に会合を開くような時はなおさらだ」と書いている。
公式基準値が存在しないことは、FRBが利上げに関する情報に基づく決定を下す能力を複雑化させている。ザンディは率直に述べた。「要するに、労働省の雇用データがないことは、経済の健全性を評価し、適切な政策決定を行う上で深刻な問題である」
代替データは雇用市場の弱体化を示唆
政府の報告書の代わりに、ザンディは「情報の空白を見事に埋めている」と語った複数の代替情報源に目を向けた。
ザンディは、控えめに6万の雇用増加を示した労働力分析会社レヴェリオ・ラボのデータと、さらに少ない3万2,000件の増加を示した給与計算会社のADPのデータを引用した。
これらの情報を組み合わせることによって、ザンディは厳しい状況を描いた。「9月のレヴェリオとADPの雇用推定値を平均すると、この1ヶ月間、基本的に雇用の成長はなかったことが示唆されている」
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雇用を得ることが難しくなっている
ザンディはさらに、The Conference Boardの消費者調査を含む他の指標も就職が難しくなっているという見方を支持していると述べた。
また、わずかな雇用増加が大手医療会社に集中していたことも指摘した。「中小企業は関税と制限的な移民政策の影響を最も受けている」
最終的に、入手可能なデータに制限があるにもかかわらず、ザンディの結論は明確だった。「このデータは、雇用市場が弱く、さらに弱くなっていることを示している」
価格の動き
それぞれS&P 500指数およびナスダック100指数に連動するSPDR S&P 500 ETFトラスト(NYSE:SPY)とインベスコQQQトラストETF(NASDAQ:QQQ)が月曜日のプレマーケットで上昇した。SPYは0.32%上昇して671.38ドルとなり、QQQは0.61%上昇して606.83ドルとなった。これはBenzinga Proのデータによる。
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