先日、Novo Nordisk A/S(NYSE:NVO )は、製薬会社の複合製剤が同社の薬であるWegovyとOzempicの安価な非承認製品を生産することを禁止するよう米食品医薬品局(FDA)に訴え出た。
新薬不足やブランド薬の需要の増加を受けて、複合製剤のセマグルチド(オゼンピック)は低価格で供給されており、そのため人気を博している。
しかし、Novo NordiskはFDAの承認を受けた製品のみが市場での提供が可能であるべきだと主張し、複合製剤の安全リスクを強調している。
Novo Nordiskの最高財務責任者Karsten Munk Knudsen氏は、複合製剤のセマグルチドを基盤とした製品に関連した少なくとも10件の死亡事例と100件の入院事例が報告されていることを確認したと報告されている。
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なお、報告書には死亡の確定原因が特定されていないことも、同氏は指摘した。というのも、報告書のデータはFDAの有害事象データベースから抽出されたものである。先週、FDAは新薬不足リストの改訂を行い、セマグルチドを基盤とした肥満治療薬Wegovyの開始用量である0.25mgの量が米国で利用可能になったと発表した。
わずか1か月前、FDAはEli Lilly And Co(NYSE:LLY)のチルゼパチドを、新薬不足リストから取り除いていた。
新薬不足が解消された直後、FDAは、FDAの承認を受けた複合製剤製品の複製製品を製造する際の法的制限を製剤製造業者に思い出させた。この改訂が発表されたことにより、医療従事者や患者、薬剤混合施設などの間で懸念が広がっている。
同社の広報担当者は、過去2年間でこれらの出来事の追跡を担当したFDAのデータベースに関して、米ロイターに言及した。医師、患者、製薬会社などが提出した有害事象報告書は、主に事前警告システムとして使用されている。
これらの報告書は因果関係の決定的な証拠ではなく、重要な詳細が欠けていることがよくあるものである。さらには、同じ出来事を複数回報告する可能性がある。
Knudsen氏はまた、同社の製品の複合製剤に関連する安全上の懸念に対処するための取り組みについても説明した。
彼は、Novo Nordiskは複合製剤製品の市場を監視し、いくつかの安全上の問題を特定したと述べた。
同社は、複合製剤の製品が不純物を含んでいる、誤った用量が記載されている、あるいは場合によっては有効成分が一切含まれていないなどの安全上のリスクを抱えている可能性があるとNovo Nordiskは主張している。
水曜日、Novo Nordiskは第3四半期決算を発表した。「この数年間で容量が予想を上回る成長を遂げたこと、オゼンピックやWegovyなどの製品がGLP-1を基盤としていること、そして引き続き容量の増加および製造施設の一部の場所での能力制限が予想されていることを踏まえ、今後の見通しも、一部の製品および地域での新たな一時的な供給制約とこれに伴う薬剤不足の通知が予想される」と同社は付け加えている。
株価動向:本日(木曜日)時点で、NVO株は1.59%上昇の107.04ドルとなっている。
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