エランコ・アニマル・ヘルス社(Elanco Animal Health Incorporated)(NYSE:ELAN)は、純利益が10億3000万ドル(約1172億6740万円)で、報告ベースで前年同期比4%減少し、有機比定常通貨で1%成長したことを発表しました。これは、投資家コンセンサスに一致する数字です。
この動物用医薬品会社の調整後1株利益(EPS)は13ドル(約1480円)で、これは前年同期比28%の減少で、投資家コンセンサス12ドルを上回る結果となりました。
ペット用医薬品の収益は4億8600万ドルで、報告通貨と定常通貨ベースの両方で2%の減少が見られ、主に米国の競争の激しい動物用医薬品チャネル、オーストラリアでの競争の激しい動向、米国におけるワクチンの供給の不安定さによるもので、一部を補う形で新製品の売り上げが増加しました。米国と欧州の小売り用寄生虫駆除製品への需要も改善しました。
一方、飼料動物の収益は5億3000万ドルで、報告通貨ベースの6%減(定常通貨ベースでは3%増)を記録し、これには価格の3%増加が影響しています。米国のExperiorおよびRumensinにリードされる牛の売り上げの強さ、米国と欧州における鶏肉の売り上げの増加を主に挙げることができますが、オーストラリアの羊肉製品への需要の低下と、特定の国でのマーケティングモデルの変更に伴う計画的な減少によるもの、さらに欧州でのKexxtone製品のリコールもこの減少に影響しています。
総利益は5億3800万ドルとなり、利益率は52.2%で、この220ベーシスポイントの低下は、高騰するインフレ、不利な製造パフォーマンス、売却された養殖事業と関連する製品ミックスによるものでしたが、これに一部を補う形で価格が上昇しています。
今後の見通し エランコは、2024年度の通期業績について金融見通しを引き締めました。
同社は2024年度の売上高が44億2000万ドルから44億5000万ドルの間になると予想しており、これは既存の予想が44億1000万ドルから44億6000万ドルに調整され、コンセンサスが44億3000万ドルであるのに対し、上乗せとなります。
一方、2024年度の調整後1株利益(EPS)は、過去の予想が88セントから96セントで、コンセンサスが92セントであるのに対し、89セントから95セントに引き下げられました。エランコは米国におけるペット用医薬品の寄生虫駆除製品に対する期待を下方修正しました。
なお、同社は第4四半期の売上高が10億ドルから10億3000万ドル、調整後1株利益(EPS)が13セントから18セントになると予想しており、これはコンセンサスがそれぞれ10億3400万ドルと12セントであるのに対し、上回る結果となります。
エランコのトッド・ヤング最高財務責任者(CFO)は「2023年の1%の定常通貨ベースでの売上高成長から、2024年に期待される3%の有機定常通貨ベースの成長に加速が見られ、同社は新製品の売上増加と安定したベースによる成長を見込み、これを通じてペット用医薬品と飼料動物の双方で成長が見込まれます。2025年にはこの数字は1桁中盤まで加速すると予想しています」と語りました。
株価動向 木曜日の最終取引で、ELAN株は1,455ドルで13.10%上昇しました。
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【注】イメージはPexelsより