仮想通貨の価値が上昇し、全体的な変動が続く中、デジタル資産の総ロック価値(TVL)は常に変化している。2021年8月、TVLは前月から約220億ドル(約2兆4000億円)増加し、約1100億ドル(約12兆円)の新記録を達成した。
調査会社のDeFi Pulseによると、(8月末時点で)TVLは約1100億ドルに達し、2020年10月の約88億ドルから12倍以上に増加した。TVLは、DeFi(分散型金融)に投入された資金の総額を示し、ユーザーがロックした合計額を計測する指標だ。これにより、参加者がDeFiプロトコルに対してどのような利用価値を見出しているかが一目でわかるようになっている。
仮想通貨の総ロック価値が達成した意義
DeFi Pulseのデータによれば、TVLの増加は、多くの新しいDeFiプロジェクトが楽観的な成長を遂げていることを示している。DeFiはブロックチェーン技術を用いて価値を交換する分散型金融サービスを提供するプラットフォームであり、その需要が増加していることを意味する。
DeFiは、資産を金融機関に依存せずに運用することができるため、利用者が増加している。これにより、大手銀行や証券会社のような中央集権型機関に対する需要が減少している。
DeFiは、これまで以上に多くの資産を保有し、その資産を管理するために必要なサービスを提供するための新しいインセンティブを提供する。その結果、TVLは増加を続け、DeFiのプラットフォームに対する投資が拡大している。
デジタル資産の総ロック価値を増やすことの重要性
デジタル資産の総ロック価値(TVL)の増加は、DeFiプラットフォームが安定した成長を遂げていることを示している。DeFiは、伝統的な金融システムに代わる新しいインフラストラクチャを提供する革新的な技術であり、それが成長を続けていることは、ユーザーにとってもプラットフォームにとっても潜在的なメリットがある。
今後の見通し
デジタル資産の総ロック価値の増加は、DeFiプロジェクトの拡大と、その分野における新しい機会の提供を示している。この動向は、2020年にはまだなかった新たなデジタル資産ブームを予感させるものであり、今後数年間でデジタル資産がさらなる成長を遂げることになるだろう。
これにより、DeFiとデジタル資産の利用者は、銀行や証券会社のような従来型の金融機関に対してますます独立した立場を築くことができるだろう。