マイクロストラテジーシェアが新高値、25.73%急伸
Michael Saylor氏率いるMicroStrategy Inc.(マイクロストラテジー)(NASDAQ:MSTR)の株価は、月曜日ナスダック100指数が0.05%安の中、1株340ドル(約3万円)まで25.73%急伸し、最終的には史上最高値を記録して終わった。同日アフターキングストレードでも1株あたり5.31%増の358.06ドルで取引を終えた。
同社の株価急騰により、ドットコムバブル崩壊以来の高値を記録した形だ。
出来事 マイクロストラテジーの株価急騰は、同社が投資する重要な資産であるビットコイン(CRYPTO:BTC)の上昇によって後押しされた形だ。同社はビジネスインテリジェンス、モバイルソフトウェア、クラウドベースのサービス会社だが、他よりも何よりもビットコインのプロキシとしての役割が大きい。
記事執筆時点でBTCの取引は1BTCあたり89,768ドルで推移している。
同社は自らを「世界初のビットコイントレジャリーカンパニー」と称している。同社のビットコイン保有による株価の変動は、会社が低コストで資本を借り入れ、さらにビットコインを購入できるようにする役割を果たしている。
マイクロストラテジーは、10月31日から11月10日までの間に、約203億ドルで約27,200 BTCを取得したと発表した。同社は1BTCあたり平均74,463ドルでビットコインを購入し、同日のビットコインの価格は史上最高の89,560.95ドルまで上昇した。11月11日現在、同社の保有するビットコインは総ロック価値(TVL)で252,220BTCあり、1BTCあたりの平均購入価格は39,266ドルになっている。結果として、マイクロストラテジーがビットコインの総供給量の約1.201%を保有しており、同社の保有するビットコインの価格は約226.4億ドルになる。
マイクロストラテジーのビットコイン保有量を上回る、ビットコインを保有する上位5社は、Marathon Digital Holdings(NASDAQ:MARA)、Galaxy Digital Holdings(TSE:GLXY)、Tesla Inc(NASDAQ:TSLA)、Coinbase Global Inc(NASDAQ:COIN)である。
重要性 ドットコムバブルは、1990年代末に発生し、2000年3月10日にピークを迎えた株式市場バブルだ。このバブルは、インターネット企業への投資の増加を背景として急増した。
この時期には株式市場も急成長し、1995年から2000年までの間に約1,000から5,000ドル以上にまで急騰したナスダック指数がその典型例だ。この時期の市場バブルは、2001年から2002年にかけてのバブル崩壊によりダウンターンした。
マイクロストラテジーの1株あたりの株価は、当時3月10日に313ドルまで上昇していた。これが月曜日の急騰によって超えられた形となった。
マイクロストラテジーの株式は、約1株あたり313ドルで取引されていたが、それを上回る価格で取引された形となった(Benzinga Proのデータによる)。
同日、同社の株価は1株あたり313ドルまで上昇し、同社の株価は同日の急騰によって超えられた形になった
株価の推移 現時点で、マイクロストラテジーの株価は年初来396.21%増となっている。これに伴い、約3,731,500株が取引された。なお、RSIは81.31で、同社の株が買われすぎの可能性があることを示している(RSIの70以上は「買われ過ぎ」の意味)。
会社を追跡している4人のアナリストのうち、全員が当該銘柄に対して「買い」のレーティングを維持している。なお、アナリストによる12か月の平均株価予想は1株302.75ドルであり、これは既に超えられている。
マイクロストラテジーのビットコイン1株あたりの評価額を高めた同社の戦略的資産運用により、株主価値が向上している。さらに、従来の3-4倍のフォワード収益を上回る市場評価の可能性、AI技術を用いた革新的なクラウドビジネス、およびデジタルアセットに対する有利な会計処理の変更が追い風になり、マイクロストラテジーの財務の将来に対する見通しはポジティブだ。