固定金利住宅ローンの金利は着実に低下し、3週連続で下落した。フレディ・マックのデータによると、30年間の固定金利ローンは6.60%となっており、1年前の6.95%より大幅に低い。
「住宅ローン金利の低下、確固たる消費者収入の増加、そして株式市場の上昇相場の組み合わせが、この数週間で住宅購入者の需要を高めています。住宅市場の見通しが改善している一方で、住宅購入者が引き続き直面しているのは厳しい支払い負担です」とフレディ・マックの最高エコノミストであるサム・ケイター氏は コメントを残した。
固定金利住宅ローンは予測可能性を提供するため、多くの住宅購入者にとって重要だ。ローンの金利が契約期間中一定であるため、市況の動向に関係なく借り手は毎月の支払額を認識することができ、財務計画と購入に関する安心感をもたらしてくれる。これらの金利が下がり続ければ、今後の動向で住宅購入がより容易になる可能性が生まれ、それによって住宅の購入ニーズが高まることが期待される。
最近のデータによると、米国の住宅市場は回復の兆候を示している。10月には既存住宅の販売件数は14年間の最低を記録したが、今年11月の時点で3.5%の上昇を見せ、市場の予想を上回った。
しかし、中央値の住宅販売価格は4%増の407,200ドルとなり、11月の2.7%のインフレ率を上回った。ケイターはこれらの動向について警告したが、実際には住宅価格はインフレ率よりも速く上昇することが一般的であり、このため1983年には消費者物価指数(CPI)の算出から除外されている。
住宅ローン金利の低下は、今年の初めには高い借入コストに苦しんでいた市場に対する楽観的な見方を後押ししている。さらに、全国不動産協会の最高エコノミストであるローレンス・ユン氏は、雇用の成長と経済の拡大が住宅需要の増加を支える中で、在庫の増加が住宅販売を一段と後押しするだろうと述べた。
また、住宅建設市場の動向は幅広いETFを通じて示されたとおり、混在した結果となった。 iShares U.S. Home Construction ETF(BATS:ITB)の今年のリターンは14.66%、一方で SPDR S&P Homebuilders ETF(NYSE:XHB)のリターンは23.06%となった。 Invesco Building & Construction ETF(NYSE:PKB)は31.86%のリターンを叩き出したが、こちらはグループの中でも最も小規模かつ最も高価なETFであることを指摘しておくべきだ。
同様の傾向を示したセクターにおける2つの注目すべき株式は以下の通りだ。ニューヨーク証券取引所(NYSE)での今年のリターンは堅調だが、その一方でそれほど良い成績を収めていない KB Home(NYSE:KBH)は、総合リターンが18.52%となった。同社の株価は利益の8.9倍に取引されており、出来高同業他社の21.1倍と比較して大幅に遅れを取っている。一方で、同じくニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場するToll Brothers Inc(NYSE:TOL)は、今年の株価が37.39%上昇した。それでも同社の株価は利益の8.8倍で取引されており、出来高同業他社の平均である21.1倍に比べて低いと言える。 最新の決算結果に続いては、第一四半期の粗利益率ガイダンスについての警告が出ているとのことで、これについては オッペンハイマーと JPMorganの両社が2025年の決算第1四半期の粗利益率ガイダンスについて警告を出している。
次のようなリンク先の記事もチェックしてみよう:
• 卵のハイパーインフレが食料品価格を急上昇させる可能性:なぜCal-MaineやVital Farmsが飛ぶように売れているのか
写真:シャッターストック