ジャイロスコープ(NASDAQ:BCYC)は、2024年サンアントニオ乳がん会議シンポジウムで、乳がん患者の中でゼレネクチド ペベドチン製剤(BCYC-zyb)の単剤療法におけるNectin-4遺伝子の増幅による腫瘍抗作用が向上することを示すデータを発表したと報じられた。
同社は、初めて未治療の転移性尿路上皮がん(mUC)を患うシスプラチン投与不可能な患者において、ゼレネクチド ペベドチン製剤とメルク(NYSE:MRK)のキイトルーダ(ペムブロリズマブ)のトップラインの併用データを発表した。
ゼレネクチド ペベドチン製剤を毎週、ペムブロリズマブを3週ごとに1回投与する第1/2相Duravelo-1試験のトップライン結果は以下の通り。
- 有効性評価可能な患者20人のうち12人(60%)が全体で反応した。うち5人の反応が確認され、データ切断時点で7人の反応は未確認だった。データ切断時点で15人の患者が治療を継続中。
- 安全性と耐容性のプロファイルは、遅期Duravelo-1単剤療法および併用療法コホートと大体一致していた。
- 周辺神経障害、皮膚反応、眼障害といった臨床的に興味深い副作用は主に低グレードだった。
- 感覚周辺神経障害3度と発疹3度の報告が1件ずつあり、いずれも一過性で、投与中止後に1度に回復した。
ジャイロスコープは、第1相mUC患者(コホート1)でのゼレネクチド ペベドチン製剤とペムブロリズマブと、遅期mUC患者(コホート2)でのゼレネクチド ペベドチン製剤を含むトップラインデータを2兆25万ドルの下半期に報告する予定だ。
同社はまた、Duravelo-1に登録された重度の予治療乳がん患者38人について事後解析を実施し、そのうち32人の患者が三重陰性乳がん(TNBC)であることが確認された。
登録された38人の乳がん患者のうち35人が有効性評価可能で、結果は以下の通り。
- 乳がん患者のうちNectin-4遺伝子の増幅またはポリソミーが確認されている8人の患者の62.5%(5/8)が反応したが、有効性評価可能な乳がん患者のうち14.3%(5/35)が反応した。
- その5つの部分反応のうち4つが確認され、1つが未確認。
- 増幅やポリソミーのない患者には反応がなかった。
登録された32人のTNBC患者のうち30人が有効性評価可能で、その他にも19人のTNBC患者のサンプルがNectin-4検査で利用可能であり、うち7人がNectin-4遺伝子の増幅またはポリソミーが確認された。結果は以下の通り。
- Nectin-4遺伝子の増幅またはポリソミーがある7人のTNBC患者のうち4人(57.1%)が反志し、有効性評価可能なTNBC患者のうち13.3%(4/30)が反応した。
- その4つの部分反応のうち3つが確認され、1つが未確認。
- ゼレネクチド ペベドチン製剤に反応したNectin-4遺伝子の増幅を有する3つのTNBC患者のうち、事前にサシツズマブ ゴビテカンで治療を受けていた。
- 増幅やポリソミーが確認されなかった患者に反応はなかった。
ジャイロスコープは、Duravelo-1に登録された重症前治療がん患者40人の事後解析を実施し、そのうち34人が有効性評価可能だった。
また、Nectin-4遺伝子増幅の認められた患者19人のうち6人の患者のサンプルが利用可能であり、その結果は以下の通り。
- Nectin-4遺伝子増幅が確認された5人の患者のうち、2人(40.0%)が反応し、有効性評価可能な患者34人のうち8.8%(3/34)が反応した。
- 部分反応3つのうち2つが確認され、1つが未確認。
- Nectin-4遺伝子の増幅で検査された19人の患者のうち、反応がなかった。
株価動向:最終的な金曜日のチェックで、BCYC株は20.35ドル(約2,472円)で1.19%上昇している。
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