トランプメディア・テクノロジーグループ社 (NASDAQ:DJT) の株価が上昇しているのは、投資家たちの楽観的な見方が理由なのか、それとも具体的なシグナルが出ているためなのか。この1年で同社の株価は104%急騰し、ホワイトハウスへのトランプ氏の再帰還が見込まれる中、株価が急上昇している様子がうかがえる。
しかし、この勢いは持続するだろうか?
テクニカルチャート: 強気の動きが一段と
現在、DJTの株価トレンドはテクニカル的にも強気だ。
株価34.50ドルでトレードされているDJT株は、5日、20日、50日の指数平滑移動平均線を上回る位置にあり、強気の見通しが示されている。主要な指標は以下のような状況を描いている。
- 8日SMA(単純移動平均)ではベアリッシュなシグナルの発生:34.85ドルで取り引きされており、株価よりもわずかに高い水準にあるが、短期的なベアリッシュを示している。
- 20日SMAもベアリッシュ:DJTは35.60ドルの水準を下回って取引されており、過剰な値上がりへの懸念が広がっている。
- 50日および200日SMAは強気:それぞれ34.22ドル、33.21ドルで取引されており、これらの移動平均は強気の見通しを裏付けている。
- MACDが0.42:ポジティブな勢いを示す、もう一つの強気の指標。
- RSIが49.61:株価は過熱状態ではないが、中立領域に向かっている。これは、買いと売りのプレッシャーがバランスを保っていることを示している。
それでもDJT株は売り圧が近々加わる可能性があり、これは先行きの価格動向にベアリッシュなリスクを示している。
法廷での攻防の影響
先週火曜日、ニューヨークの裁判所によって、トランプ氏の重大な犯罪事件に関する免責嘆願が却下され、その結果、DJT社株価はわずかな下げを見せた。
裁判官の判決により、トランプ氏の犯行に関する裁判に対する刑が1月10日に定められた。これは、トランプ氏が1月20日に大統領に就任する直前の日程である。
今回の裁判は、2016年の大統領選挙で政敵に口封じの130,000ドルを支払おうとしたとして、トランプ氏に対して起訴された事件に端を発している。なお、トランプ氏は既に企業の記録を偽造した罪に問われ、34件の重罪を犯したとして有罪判決を受けている。
法的な障害にもかかわらず、トランプメディア・テクノロジーグループ社の株価は堅調を維持しており、親会社の広告収入はTruth Socialプラットフォームによるものであり、トランプ氏が大統領就任式において再選されるという投資家の楽観的な見通しもこれを後押ししている。
DJT株の上昇が注目される理由
DJT株の動向は、まるでトランプ氏の政治的運命に合わせたような急激な株価の上昇を感じさせるかもしれない。テクニカル指標は強気の一方で、裁判所の判決や売り圧、そして最近の下落は、先行きの株価変動が不安定であることを示している。
投資家にとっては、就任式ラリーの最中において主要な平均線を上回って取引されているDJT株は、密接にモニタリングする価値があると言えるだろう。とはいえ、現在進行中の法的および政治的な動向は、先行きの動向に不透明感を持たらしている。
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