ワシントンがパンチを繰り出すなか、半導体企業が見出しを独り占め、Alphabet社(NASDAQ:GOOGL)(NASDAQ:GOOG)のGoogleは無言のうちに大長考を続けている。
JPMorganのアナリストダグ・アンムース氏は、Googleの未来を暗視してはいない。アンムース氏はAlphabet社の株についてオーバーウェイトのレーティングを維持し、2025年12月までに株価180ドルの価格ターゲットを設定した。Macroeconomicな風が吹き荒れても、GoogleのGenAI(ジェネラルAI)革新が重要な作業を果たしていく未来を見ているという。
もちろん、この先には多くのストレスが待ち受けている。AdTech裁判での骨折り損の反トラスト訴訟、OpenAIの8億ユーザーを超える規模など、総合的なリスク要因は少なくない。アンムース氏はGoogleの見通しを全面的に引き下げたが、今年における同社の検索の成長率は「悪い手に出来過ぎな3%」というものだった。だが、これはあくまで見出しのドラマにすぎない。
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マクロ経済を超えたAIの推進
低調な中、GoogleのAIマシンは静かに稼働を続けている。アンムース氏は「私たちはGoogleのGenAI革新を評価しています」と述べ、競合他社に本気で勝負を挑む一連の製品のアップデートに注目している。最新のGemini2.5 Pro、新型フラッシュモデル、そしてビデオ生成用のVeo2といった製品は、見た目のいいおもちゃではなく、Googleのエコシステムの移り変わりを象徴しているのだ。
アンムース氏は、より大きな何かに向けて下地が作られていると見ている。「今年は革新が加速しているペースで、GoogleのGenAIの進捗について楽観的に考えています」とアナリストは語る。Googleの15の製品が5億人以上のユーザーに利用されており、そのうち7つは20億人を超えている。Geminiがどれだけ広範にサービス提供を行っているか、数字は物語っているのだ。
「GenAIの機会はGoogleにとってあまりにも大きいため、追いつくための余地はほとんどないかもしれません」とアンムース氏は述べた。2025年の750億ドルの資本支出ガイダンスを見れば、Googleが本気で取り組んでいることが理解できるだろう。
クラウドの業績は依然として健全
クラウド事業はGoogleのもう1つの大きな賭けだ。Google Cloud Nextカンファレンスで注目を浴びたGoogleは、GenAI向けのクラウドサービスプロバイダー(CSP)としての地位を確立しようとしている。 これを受け、アンムース氏は「AI最適化におけるリーディングプライスパフォーマンス、精度、そして品質に感銘を受けた」と述べ、Googleの相互運用戦略と基本モデルポートフォリオがより多くのビジネスクライアントを獲得できると予想している。
アナリストは、Google I/O、 Marketing Live、Made by Googleなどの重要なイベントが、GenAIの物語をクリアに打ち出すものと期待している。アンムース氏は「私たちは、今後の製品焦点のイベントで消費者および広告主のユースケースを強調し、GoogleのGenAIの物語をさらに進展させることを期待しています」と述べた。
法的リスクが立ちはだかるものの、雷はまだ鳴っていない
つまり、法的問題はどうなっているのか?
アンムース氏にとっては、AdTech裁判に対する判決は既知のリスクだった。「不利なAdTechの結果は投資家によって大体予想されていたことです。」とアンムースは語り、大きな心配の方は今年8月に迫った検索裁判の結果になるだろう。だが、ネットワークの収益が今年3%減少したとしても、アンムース氏はあまり動揺していない。
Googleの検索王冠が遠くから見ると少しゆれているように見えるかもしれないが、そのAIエンジンは表面下でしっかりと動いているのだ。
アンムース氏は「GoogleがGenAIの機会を見逃すはずがない」と述べている。
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写真:シャッターストック