サノフィ(Sanofi SA)(NASDAQ:SNY)は先週、2025年第1四半期の事業運営利益が29億ユーロ(約306億ドル)、前年同期比20.1%増の数字を発表した。実質為替ベースでの同四半期の数字は前年同期比18.7%増となっている。
同社はさらに、2025年第1四半期の売上高を98.9億ユーロ(約104.2億ドル)で9.77億ドルというコンセンサスを上回る数字で発表した。 これはDupixent(製品名)の打ち上げと、好調なベイフォルタス(Beyfortus)(同)のフェーズインが牽引した結果である。
売上高は実質通貨ベースでは前年同期比9.7%増の108%増となっている。米国での売上高は46.6億ユーロで、前年同期比15.4%増となった。
製品の打ち上げとしては、製品名Dupixent、Lantusが好調を示している一方で、旧陳薬の売上高は減少している。ワクチンの売り上げも大体安定しており、ベイフォルタスの販売が減少している。
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フランスの製薬メーカーは、調整済み一株当たり利益(EPS)は1.79ユーロ、AD(American Depositary Share)1株当たり94セントで、コンセンサスが同95セント(+15.7%、実質為替ベースでは17%増)を逃す結果となった。
同社の大ヒット製品である皮膚炎治療薬Dupixentの売上は20.3%増加し、総額35億ユーロに達した。これは、様々な症状と地域での売り上げが伸びたことによる。COPD治療薬の販売はじめてのフェーズイン。
新製品の打ち上げによる売上が46.5%増加している。
ワクチンの売上は前年同期比11.4%増の13億ユーロとなった。この増加は、ベイフォルタス(RSV)のフェーズインが好調だったため、地理的にも良い数字を記録した。
ベイフォルタスの売上は2.84億ユーロで、北半球の中でも特にドイツと日本での売り上げが増加している。
ポリオ・百日咳・インフルエンザB型(PPH)の一次およびブースターワクチンの売り上げは6.68億ユーロで、前年同期比3.8%増となった。これは、思春期や大人の再予防接種の需要が増加しているためである。
「2025年にはイノベーションへの投資や、前年の同時期の数字との比較に恵まれたことが追い風となり、同年は9.7%の売上成長を記録することができました。新製品やワクチンの打ち上げによる売上の増加が46.5%まで伸び、サノフィのパイプライン価値に対する焦点が結果として成長をもたらしました」と、ポール・ハドソン最高経営責任者(CEO)は述べている。
今後の見通し:サノフィは2025年見通しを確認した。2025年について、売上は実質通貨ベースで中一桁%から高一桁%の伸びが見込まれている。
サノフィは事業運営利益が低い二桁%で増加するという見通しを再確認した。
水曜日、イネート・ファーマ(Innate Pharma SA)(NASDAQ:IPHA)が、2016年1月のサノフィとの共同研究及びライセンス契約を見直しした。
- サノフィは契約の下で自動免疫疾患治療薬の開発を進めることを選択する。
- また、サノフィとイネートは2016年のSAR ‘579 / IPH6101(CD123 ANKET)に関する合意を解除することに同意し、イネートはSAR ‘579 / IPH6101の権利を取り戻す。
これらの議論の一環として、サノフィとイネートは15,000万ユーロ相当のイネートの新株への投資に関して合意した。現在の市場条件が満たされている場合、この株式投資の規模と価格が決まる予定だ。
株価の動き:最終チェック時点のサノフィ株は前週木曜日に0.83%安の52.58ドルで取引を終えた。
次の一手:
- ピーキューブ、米中貿易摩擦が原因で今年の利益見通しを下方修正
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