みなさん、こんにちは。Forex Analytixの読者の皆さんに無料のエリオット波動分析を共有してからしばらく経ってしまった。これまで2ヶ月以上このレンジ内で膠着状態が続いているためドルはまだどこにも動かないだろうというのが理由だ。私の見解は、レンジは下方向にブレイクする可能性があるというものだ。ドルが実際にどこまで下落するかはまだ分かっていないが、終端三角形を完成させるために7月の安値を下回る可能性を探っており、そうすれば後に反転が見られるかもしれない。
ドル指数のチャートと波動カウントを見る前に、米国の消費者物価指数と原油価格に触れておきたい。明日、米国のインフレデータが発表されるが、これは8月の雇用統計が予想を下回ったこと以来の最重要リリースとなるだろう。市場はパウエルFRB議長が今月利下げを行うと見ているが、唯一の疑問はどの程度利下げをするかである。パウエル議長は予想外の動きをして、予想以上に利下げを行うかもしれない。米国の利回りがすでに大幅に下落しているのも不思議ではないが、ドルの弱含みをさらに後押しするのはまさに今回の消費者物価指数の発表だろう。
消費者物価指数を理解するためには、価格の重要な推進力である原油価格を見ることが理にかなっている。原油は8月に約12%下落し、8月末には約8.5%下落した。エネルギー価格の急落であり、このことから米国のインフレ率は前年比で横ばいになるか、あるいは若干後退する可能性もあるだろう。消費者物価指数は2.7%から2.9%に上昇するというのが公式の予想だ。したがって、たとえインフレ率が2.9%であっても、その数値は予想と一致しているためドルはあまり反応しないかもしれない。しかし、もし消費者物価指数が予想よりも低く、2.9%未満であった場合(あるいは再び2.7%に戻った場合)、ドルは激しい売りが見られるだろう。特にすでに弱含みの雇用統計が発表されているためそうなればパウエル議長による利下げ幅の拡大に大きく近づくことになる。

ドルインデックスのエリオット波動を見てみると、7月の安値からの上昇は3波で展開されているというのが最も重要な点である。強い下落トレンドに対して3波の動きが見られるということは調整を示唆しており、つまりさらなる下落が続く可能性があるということだ。特に価格がすでに修正チャネルを突破しているためそうなれば5波のC波がまだ来る可能性があり、96を下回る水準を目標にすることになるだろう。しかし新たな安値が付けられた場合は注意が必要だ。終端三角形は反転パターンであり、より大きなトレンドの完結を知らせるシグナルとなる可能性がある。

2024年9月に起きた出来事を心に留めておいてほしい。ドルは利下げの期待に沿う形で下落したが、しかしパウエル議長が実際に利下げを行った直後の数日間でドルは安定し、4ヶ月間の回復に転じた。したがって今回は同じようなことが起きるのだろうかと疑問に思っている。すなわち、今後ドルがさらに下落し、次にパウエル議長が市場の予想よりも利下げ幅を拡大するという意外な展開が起きるのだろうか。しかしその一方で、今後数ヶ月間はあまり利下げ幅を拡大しない可能性があるという示唆を我々に与えるのだろうか。
私の分析を気に入ってくれると嬉しい。
良いトレードを!

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