8月、米国経済はインフレの加速を経験し、その内容は市場予想のおおむねに沿うものとなった。この動きを受けてトランプ大統領がSNS上で「インフレはない」と主張したが、経済学者のジャスティン・ウォルファースにより「インフレがない？誰が言った？」と、その主張はすぐに反証された。
トランプ、大遅刻のパウエル議長を痛烈批判
トランプの投稿はFRBに「金利をすぐに大幅に下げろ」と呼びかけ、パウエル議長を「完全な大失敗」と表現した。
この反応を受け、ミシガン大学のウォルファース教授は、年率2.9％のヘッドラインインフレ率および変動の激しい食料品とエネルギー価格を除いたコアインフレ率3.1%を示す新たなデータを指摘した。
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エコノミスト、9月の利下げ見込みを再確認
エコノミストは概ねこの報告書を、来週のFRBによる利下げ決定の根拠を固めるものと見ている。
LPLファイナンシャルのチーフエコノミストであるジェフリー・ローチは「8月のヘッドラインインフレは予想よりも高かった」と指摘したが、他の専門家は年率の数値は予測可能な範囲内であったと強調している。
コアインフレ率とヘッドラインCPIは「ともにコンセンサス予想に沿った」とコメリカ銀行のチーフエコノミスト、ビル・アダムスは述べた。一方、コメリカ・ウェルス・マネジメントのCIOであるエリック・ティールは「インフレ率は依然としてFRBの2％の目標を上回っているが、PPIとCPIの両方を見る限り、数値は抑えられているように見える」と指摘した。
ボルビン・ウェルス・マネジメント・グループのジーナ・ボルビン社長は、「FRBはまだ利下げするかもしれないが、このデータは利下げの歩みを進めることを示しており、利下げの急転換を支持するものではない」とコメントしている。
一方、ノースライト・アセット・マネジメントのCIOであるクリス・ザッカレリは「物語の展開がここまで急速に動くとは思わなかった。すでに9月に利下げすることは決定した上で、9月にどれだけ利下げするのか、今後利下げをどれだけ実施するのか、というストーリーに変わったのだ」と述べている。
8月にインフレ上昇も予想の範囲内
労働統計局が木曜に発表した報告書によると、消費者物価指数はこの月に0.4%、過去1年で2.9%上昇した。
8月のインフレ上昇は主に、0.4%上昇したシェルター指数によってもたらされた。食料品指数も0.5%上昇し、エネルギー指数はガソリン価格の1.9%上昇に押し上げられて0.7%の上昇となった。航空運賃、中古車、衣料品の価格上昇も、この月次上昇に寄与している。
価格の動き
S&P 500指数およびナスダック100指数をそれぞれ追跡しているSPDR S&P 500 ETFトラスト（NYSE:SPY）とInvesco QQQトラストETF（NASDAQ:QQQ）が木曜日に上昇した。SPYは0.83%上昇し657.63ドルとなり、QQQは0.58%上昇して584.08ドルになった。Benzinga Proのデータによる。
金曜日、S&P 500、ダウジョーンズ、ナスダック100指数の先物はまちまちの動きを見せている。
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