ドナルド・トランプ (Donald Trump) が、2024年の選挙で民主党候補のカマラ・ハリス副大統領を破り、米国第47代大統領に選出された。
トランプの勝利を受けて、水曜日の朝、市場の選挙結果や新政権下での仮想通貨に対する期待から、ビットコイン(CRYPTO:BTC)の価格は史上最高の73,358ドルに急伸した。
イーサリアム(CRYPTO:ETH)は7.5%上昇し、一方で総合的な仮想通貨市場の時価総額は5.7%増の2.3兆ドルとなった。
トランプの勝利によって、この数年間で大きく変化していた仮想通貨に対する彼の立場に再び注目が集まっている。
トランプ大統領とハリス副大統領は、デジタル資産規制に対する異なるアプローチを概説し、その勝者が業界にどのように影響を及ぼすのかについての興奮を呼び起こしている。
トランプ氏のプロ仮想通貨論
ドナルド・トランプ大統領は、仮想通貨業界を懐疑的に見ていた立場を公然と支持に変えた。
過去には、彼は仮想通貨を批判し、その価値と安定性について疑問を投げかけたことがある。
しかし、2024年の選挙までの数ヶ月間、トランプ大統領は自身を仮想通貨業界の強力な支持者として位置づけていた。
彼は、アメリカを仮想通貨イノベーションのリーダーにするという野心を何度も口にし、アメリカを「地球上の仮想通貨の中心地に」と約束することがよくあった。
トランプ氏は、大統領選挙のキャンペーン中、国家の金融戦略に仮想通貨をより密接に統合するためのビットコイン準備金の設立を提案するなど、大きな注目を集めた。
トランプ大統領は、監視の最小限度を好む規制当局の指名にも興味を示しているため、ブロックチェーン技術やデジタル資産が少ない政府の障壁で成長できるようにすることを公然と約束している。
前期において、トランプ政権は、民間投資を奨励し、一部のテックイノベーターには柔軟な姿勢をとることで知られていたが、その当時の仮想通貨の風景は成熟していなかった。
今回はその意味がもっと明白になっている。
トランプ大統領は、自分の政権が、仮想通貨を戦略資産に分類する法律の制定を検討する可能性があるとさえ示唆した。これには、仮想通貨市場を強化しようとする一部の世界経済がとった同様の行動を反映している。
ハリス氏の投資家保護と責任あるイノベーションへの注力
一方、ハリス副大統領は、仮想通貨に対して慎重な姿勢で取り組んでおり、イノベーションと消費者保護の両立を保証するための均衡の取れた規制を提唱している。
ハリス氏は、業界の潜在的な利点を否定することはしていないが、市場の不安定性や詐欺行為などから投資家を保護する明確で合理的な政策の策定を一貫して求めている。
彼女のキャンペーンの中では、成長を奨励すると同時に一般の投資家の安全を最優先にするというビジョンが強調されていた。
ハリスの焦点は、「責任あるイノベーション」の創出に向けられており、これにより規制されていない仮想通貨市場が一般アメリカ人の経済的な福祉に危険をもたらす可能性があるとの立場を取っている。
彼女は、規制されていない市場において仮想通貨の利点を実現することができるが、その一方で市場の不安定性や潜在的な経済的損失のリスクをもたらすことなく実現させるための均衡を取ることを目指していた。
ハリス氏のビジョンには、仮想通貨市場の成長を遅らせる可能性があると一部の投資家が懸念していた、イノベーションを奨励しつつ、市場の安全性を確保するための規制フレームワークの設立が含まれていたのです。
仮想通貨市場の反応と選挙による投機
トランプ大統領のプロ仮想通貨に対するアプローチが、デジタル資産のブーム期を切り開くことができるとの投資家の予想を受けて、仮想通貨市場の動きが大きく変わっている。
選挙に向けた数週間、トランプ氏の勝利が仮想通貨にとって有利な条件をもたらすだろうという期待が高まり、一部のアナリストはトランプ政権のもとでビットコインが8万ドルを超える可能性を予測していた。
一方で、ハリス氏のより慎重な立場をとることによって、ビットコインが5万ドル以下に下落する可能性があると予想する声もあった。
仮想通貨のこれから
トランプ大統領が大統領職に就くに当たり、仮想通貨投資家や業界関係者は市場の成長を支援する可能性のある政策変更に関して、慎重に見守ることになるだろう。
トランプ政権がこれらの変更をどの程度早く、またどの程度実装するかはまだわからないが、市場の反応からは、アメリカでのデジタル資産のイノベーションと受け入れのブームに対する明確な期待が見て取れる。
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