MicroStrategy Incorporated(NASDAQ:MSTR)の株は、同社のBitcoin(仮想通貨:BTC)保有資産の純資産価値(NAV)に対し256%もの高値で取引されていることが、BitMEXの調査で明らかになりました。
この分析により、MicroStrategyが現在の市場価格を支えているものは同社の積極的なビットコイン取得戦略であり、その実際のビットコイン保有価値との間には大きな価格格差があることが明らかになりました。
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数字の詳細
現在MicroStrategyは、97600ドルのビットコイン価格を想定して約3万31200 BTCを保有しており、その価値は約323億ドルです。
しかし同社の時価総額が1150億ドルで、1株当たり474ドルで売られていることを考えると、同社の評価額はビットコインの保有価値を大幅に上回っています。
この価格格差は、株主がMicroStrategyが今後もビットコインを取得するためにプレミアムを利用する能力に賭けていることを示しています。
BitMEX Researchが行ったのは、ビットコイン価格が97600ドルのままプレミアムが続いているという前提で、MicroStrategyが株価474ドルに対して1株あたりのビットコイン価値を理論的にどのように合わせることができるかを探るものでした。
これらの条件下でMicroStrategyができることは次の通りです。
- 1億5700万以上の株式を発行し、1570億ドルを調達する。
- 約190万BTCを総取得し、1億5700万以上の株式を発行し、1570億ドルを調達する。
- 株価が1株あたり1685ドルの価値になり、時価総額が6740億ドルに達する。
この反復的な計算は、MicroStrategyがビットコインを取得するためにプレミアムをつけて新たな株式を引き続き発行するという前提で行われています。
BitMEX Researchによると、「もしプレミアムが維持されると、ビットコイン価格が株価と同じになるまで、MicroStrategyは新株を引き続き発行し続けることができる」とのこと。
プレミアムが生じた理由
このプレミアムが生じた理由について、一部の人々は間接的なビットコインの露出を求める投資家の熱意を反映していると主張していますが、その他の人々はこれを投機的なバブルだと見ています。
BitMEX Researchは、このプレミアムが持続可能なものであるためには、投資家が引き続きMicroStrategyの利回り戦略を信じ続ける必要があると強調しています。
この分析によれば、「この時点で株価が1685ドルにも上昇した場合、人々はこのプレミアムが続くだろうと考える必要があるかもしれない」とのこと。
同社の保有ビットコインはビットコインの主要な代理投資先を示すものであり、この256%のプレミアムは、実際のビットコインの価値をはるかに上回る露出のために投資家が高いマークアップを支払っていることを示しています。
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イメージ:シャッターストック