台湾の半導体製造大手、台湾TSMC(NYSE:TSM)は、アメリカでの先進半導体製造への追加投資として1000億ドルを計画し、その内容を発表した。
同社は、アリゾナ州フェニックスでの先進半導体製造施設への現在進行中の650億ドルの投資に加え、アメリカでの総合投資額は1650億ドルに上る見込みだ。この拡張には、新たに3つの製造施設、2つの先進パッケージ施設、そして大規模な研究所が含まれる。
この投資の拡大により、AIやその他の最先端技術による新たな利用分野において数千億ドルの半導体価値が創出されることが期待される。また、今後4年間で4万の建設関連の雇用を支援し、先端半導体製造および研究開発において数万の高所得でハイテクな雇用を創出するだろう。
また、同社は次の10年でアリゾナ州およびアメリカ全域で2,000億ドル以上の間接的な経済的効果をもたらす可能性があると語った。
台湾TSMCは、アリゾナ州のフェブ工場で、1,100エーカーの土地に3000人以上を雇用している。同工場は2024年末より量産を開始している。
また、トランプ大統領は、台湾TSMCがアメリカでの大規模な半導体事業を盗んだとして、昨年大統領選の頃から台湾を非難してきた。トランプ大統領は、台湾がアメリカとの巨額の貿易黒字のため、対抗措置を取ると約束し、報復的な関税を脅かしてきた。
そして、IDCは、2025年における台湾の半導体製造大手のアメリカでの売上シェアが前年比で300ベーシスポイント増の67%に達すると予想している。
また、別の報告によると、アメリカ政府は、インテル(NASDAQ:INTC)が2023年の危機を乗り越えるため、台湾TSMCによる同社の戦略的な買収を通じた手助けを求めているという。
一方で、ビッグテック企業はAIへの野心に積極的に投資を続けている。 Apple Inc(NASDAQ:AAPL)は台湾TSMCの主要な顧客であり、AIと先進製造への投資総額は5,000億ドルを超える。
株価動向: TSM株は、火曜日の最新情報確認で、前場で1.48%高の175.53ドルで取引を終えた。