Alibaba Group (NYSE:BABA)は、Nvidia (NASDAQ:NVDA) の一連の「物理AI」開発ツールを自社のクラウドプラットフォームに統合することで、人工知能に関する野心を深めており、この動きは世界のAIにおける最も影響力のある2社の関係を強化するものである。水曜日にこの発表を受けてアリババ株は上昇した。
今回の統合により、Alibabaのクラウドインテリジェンス部門の顧客は、ヒト型ロボットや自動運転車など、物理的な世界との相互作用を目的としたAIシステムの開発のためのNvidiaのソフトウェアに直接アクセスできるようになると、ブルームバーグが報じた。
この発表は杭州で開催されたAlibabaの年次Apsara開発者会議で行われ、同社はAIプラットフォームにNvidiaの物理AIソフトウェアスタックの全てを搭載することを確認した。
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今回の提携により、NvidiaのAIハードウェアとフレームワークにおける優位性と、Alibabaが中国を代表するクラウドサービスおよびデジタルインフラの提供企業としての規模が組み合わさることになる。
またアリババは、この会議を利用して世界的な拡大計画の概要を説明し、ロイター通信によるとブラジル、フランス、オランダに最初のデータセンターを開設すると発表した。
メキシコ、日本、韓国、マレーシア、ドバイにも来年中に施設を設ける予定である。このような拡大により、Alibaba Cloudの商圏は現在29の地域にまたがる91の可用性ゾーンを越えて広がることになる。
同社はまた、自社のAIモデルの進歩についても強調した。これまでで最も高度な大規模言語モデルであるQwen3-Maxを発表したが、このモデルは1兆を超えるパラメータを持っている。
Tau2-Benchなどのベンチマークで、Qwen3-MaxはAnthropicのClaudeやDeepSeek-V3.1などのライバルを上回った。
それと並行して、スマートグラスやインテリジェントコックピットなどのアプリケーションを目的としたマルチモーダルシステムであるQwen3-Omniを発表し、消費者市場と企業市場の両方でAIの採用を促進するという目標を強化した。
最近の報告によると、CEOのエディー・ウーはAI投資の加速を目指している。ウーは以前に、今年初めに開示した3,800億元(530億ドル)を超えてAlibabaのAIインフラ支出を拡大することを約束していたが、この約束を受けてアリババ株は約4年ぶりの高値に上昇した。
年初来、Alibabaの株価は92%以上急騰しており、NYSE総合指数の13%の上昇を大きく上回っている。このラリーは同社のAIモデル、クラウドの成長、そして回復力のあるeコマース事業に対する投資家心理を反映している。
同社はまた、米国のテクノロジー大手との直接競争も強化している。
先週、Alibabaは半導体部門のを通じて高性能プロセッサーを発表したが、これはNvidiaのH20に匹敵する性能を持つという。国営メディアはこのPPUチップはH20の性能に匹敵する上に消費電力が少ないと報じた。
同時に、AlibabaのTongyi Labは軽量のオープンソース「ディープリサーチ」エージェントを立ち上げたが、これは既にAmapや法律研究プラットフォームなどのサービスに組み込まれているOpenAIのディープリサーチの代替となるものである。
価格の動き:水曜日の最新情報によると、BABA株はプレマーケットで9.26%高の178.18ドルで取引されている。
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