国内通信大手のソフトバンクが総額800億円の社債を発行する。日本銀行によるマイナス金利の解除で金利が上昇傾向にある中、発行額を当初の4000億円から増額する方針に切り替えた。最終的な投資家需要は1倍を超えている。
ソフトバンクは21日、3年債と5年債の発行条件を定めた。発行額と利率はそれぞれ200億円で0.828%と600億円で1。189%となった。国内社債市場の調達は今年2度目で、1月に1400億円を調達した。同社はモバイル事業に加え、生成AIなど法人向け事業を強化している。積極的な資金調達で更なる投資機会を狙っている。
23年には社債型市場株を発行し、1200億円の調達に成功した。今年5月には自動車向けにインターネットプラットフォームを展開するアイルランドのキュービックテレコム買収に伴い、国際協力銀行などから760億円を借り入れる契約を結んだ。
純利益と投資損失が改善
ソフトバンクが統括する4事業の業績が増収・増益となったことから、2025年3月期に9300億円、2026年3月には1兆円レベルの営業利益を創出できると見込んでいる。株式市場で上振れをしている生成AIやNVIDIAが牽引をしているAI半導体製造関連企業への成長投資に充てるつもりだ。現行の中期経営企画の達成と次期中期経営企画に向けた成長投資の両立を目指している。
AI半導体株とソフトバンク傘下の英アームが好調。Chat-GPTをはじめとしたAIブームに向けての投資を拡大し、法人ん企業に向けてのサービス拡大を目指す方針だ。