航空機メーカーのBoeing Co(NYSE:BA)に勤務するエンジニアが宇宙関連企業への移籍が増加しているという。
出来事 航空機エンジニアの平均勤続年数が過去10年間で16.4年から12.6年に減少したと、Financial Timesが報じた。これは、1万2000人のBoeingのエンジニアを代表する組合、航空宇宙技術者協会(Society of Professional Engineering Employees in Aerospace)のデータに基づく。組合のデータによれば、勤続年数はあらゆる年代層で短くなっているという。
報告書によれば、エンジニアの離職によって同社が新たな航空機の開発により苦労する可能性があるとのこと。また、スペースX(SpaceX)やブルーオリジン(Blue Origin)といった有力な宇宙関連企業がBoeingから人材を引き抜くための良い場所として機能しているとも付け加えている。
競合する宇宙企業が引き続き大型化への意欲を示し、新規車両の開発を進める中、Boeingは新しい飛行機の開発を発表していないとFTは指摘している。
Ortberg氏は、Boeingは航空機会社であり、将来的に新しい飛行機を開発する必要がある、と述べ、その前には多くの課題があるとしている。Ortberg氏は、同社の第3四半期決算電話会議で上記のようにコメントした。
Boeingは、Benzingaからのコメント依頼に直ちに回答しなかった。
なぜ重要なのか 今年初めからBoeingは、その製造部門から飛び立ったアラスカ航空機のドアパネルが取り付けられていることが判明し、苦戦していた。
年内には、同社が製造したスターライナー宇宙船の技術的な問題も発覚し、宇宙機関NASAは同じスターライナーに乗って国際宇宙ステーションに向かった2人の宇宙飛行士を迎えに行かないことを決定した。これにより、この2人の宇宙飛行士は2023年3月までに米スペースX社のドラゴン宇宙船で地球に帰還する予定となっている。
BoeingのCEOであるKelly Ortberg氏は10月に、Boeingは従業員を10%削減すると発表した。 このレイオフによって約1万7000人の雇用に影響すると予想されている。 Ortberg氏は、このレイオフはBoeingの財務状況と将来の回復計画に合わせて行われる必要があると語った。
株価の動き 木曜日、Boeingの株は0.6%上昇し、180.38ドルで取引を終えた。 Benzinga Proのデータによると、同社の株は今年に入ってから28.4%下落している。
Benzingaが追跡する23人のアナリストの評価に基づいて、Boeingの株には197.85ドルのコンセンサス目標株価がある。 アナリストたちは、この株についてコンセンサスの「買い」の評価を出している。
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