CES2025では多くのテクノロジーが紹介された中、あるロボットが人々の関心を集めた。米国のロボティクス・スタートアップ企業であるRealbotixが「同伴と親密さ」を目的とするヒューマノイド型の人工知能ロボット「Aria」を公開した。
Ariaについて
AriaはRealbotixの孤独感を和らげ、感情的なつながりを提供するために設計されたロボットのラインナップの一部。3つのバージョンが用意されており、12000ドルのバスト、150,000ドルのモジュラーバージョン、175,000ドルのフルボディモデルの3種から選べる。
150,000ドルのバージョンは、分解して梱包することができるため、移動時に便利であるといえる。
注目すべきは
- 実際にはAriaの価格の中で最も印象的なのは、と思われる150,000ドルのバージョン。なぜなら、このモデルは分解して梱包することができるため、移動時に便利であるからだ。
RealbotixはAriaがなるべく人間のように見えるように設計に力を入れてきた。実際、同社の目標は「人間と区別がつかないロボットを作ること」である。Forbesは、このロボットが顔に17個のモーターを持っており、基本的な目と口の動きを再現し、人間の表情を模倣していると報告している。また、その会話にはAIが利用されているが、その反応は時々遅くなることがあり、動作が少し硬いことがある一方で、それが今日のテクノロジーの限界を表している。
関連記事: Forbes報告)
Ariaの外観はカスタマイズ可能だ。このロボットは、男性または女性として製作することができ、ユーザーは顔、髪、さらには性格まで交換することができる。Realbotixは、このロボットがさまざまな顔を識別し、その振る舞いを自動的に変更できるようにRFID技術を開発中。これらの機能により、Ariaは通常のAIデバイスとは異なる程度の個人的な特性を備えている。
同伴という用途に留まらない
RealbotixはAriaを「同伴と親密さ」のためのロボットとして説明しているが、その製品がセックスロボットとラベル付けされることからは距離を置いている。CEOのアンドリュー・キゲル氏は「社会的知性」とその会話を使用する方法について説明し、Ariaの使用法として病院、テーマパーク、顧客サービスなどをあげている。それにも関わらず、同社は「より親密な性質の会話」という可能性について軽くふれるなど、Ariaの目的についてはさまざまな推測が飛び交っている。
高い価格設定からAriaはすべての人にとってのロボットではない。Realbotixのターゲットはテックファン、企業、そして孤独感や人間関係に対する独自の解決策を探している人々のようだ。スーツケースに入れて持ち運ぶことができるデザインは便利であるが、それでもAriaはかなりの投資になる。
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未来的なもの、あるいは不安を感じるもの?
Ariaに対する反応は様々だ。このロボットがロボティクス技術の進歩の一歩として前進したものと考える人もいれば、不安を感じる人もいる。批評家たちは、このロボットがあまりにも人間らしすぎる特徴を持ち、ロボットの外見がほとんど人間そっくりであるがゆえに人々に不安を抱かせる「アンカニーの谷」に該当する、と指摘している。また、デザインの選択肢とそれが実用性よりもマーケティングのために作られているのではないかとする疑問も呈されている。
Ariaはロボットがどれだけ進化したかを示しているが、その一方で、ロボットがまだまだどれだけ進化する必要があるかも示している。このロボットが家庭用のアイテムになるか、またはニッチな商品のままになるかはわからないが、我々が日常生活でどのようにロボットを利用するかという大きな問題につながっていくだろう。
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