中国のAI研究所DeepSeekは、開発に2か月かかったAIモデル(R1を含む)を、より低性能なコストのかかるNvidia社(NASDAQ:NVDA)製H800チップを使用して構築し、現在のLLMsよりも遥かに低コストで開発できることを発表した。
DeepSeekの開発費用やエネルギー消費量についての具体的な金額はまだ全て確認することができておらず、BofA証券のアナリストであるブラッド・シルズ氏は、AIモデルの実行コストが低いという事実がソフトウェア業界全体に利益をもたらすと述べている。
シルズ氏は、DeepSeekの先進性がマイクロソフト(Microsoft Corp)(NASDAQ:MSFT)にとってプラスであると指摘した。
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マイクロソフトは、既にAIインフラの効率化の最前線に立っており、同社は現在、Azureプラットフォームを通じてOpenAIパートナーシップを通じて、最大のLLM「ChatGPT」の推測ワークロードを実行しているからだ。
DeepSeekが低スケールでも効率性を生み出せるとすれば、これはマイクロソフトがAIコンピューティングのコストを引き下げ、資本支出を(8,321億ドル、リースを含む)の資本支出の30%、または総収益の30%に相当する82.2億ドル(財政2025年)のスケールをドライブし続ける能力にとって良いことだろう。
シルズ氏は、今後マイクロソフトがデータセンタースケールをより多く示すことが期待されるとしている。彼のプレビューでは、2025年下半期にAzureの加速とデータセンターの効率化による利益率の向上が見込まれている。
シルズ氏は、DeepSeekの先進性がオラクル(Oracle Corp)(NYSE:ORCL)にとって潜在的なマイナス要因であると述べた。
オラクルの株に関するポジティブな見解は、OCIトラクションによって支えられている。2025年第2四半期におけるコンタクトレベルでのリクエストの増加(前年同四半期比21%増、2024年第2四半期比7%増)という動きが、これまでのところオラクルの株価を上昇させているのだ。
シルズ氏のチャネルチェックによると、OCI /クラウド成長の中心的な要因は、オンプレミスのOracle DBインスタンスをOCIに移行させることによって生じたものであり、それ自体はDeepSeekのブレイクスルーの影響を受けていない。
ただし、Nvidia社とのパートナーシップを通じてGPUへのアクセス権を有するオラクルが、業界全体でのキャパシティ不足に悩まされていることを考えると、OCI /クラウドの成長の一部はGPUレンタルによるものだろう。キャパシティ制約が緩和されると、GPUのレンタル需要やオラクルのコンタクトレベルの増加に影響する可能性がある。
DeepSeekの登場は、AI名がアプリケーションレイヤーでの取り組みに対して良い影響を及ぼすだろう。例えば、マイクロソフトのM365 Copilotや、ServiceNow社(ServiceNow Inc)(NYSE:NOW)のNow Assist、Salesforce社(Salesforce Inc)(NYSE:CRM)のAgentforce、HubSpot社(HubSpot Inc)(NYSE:HUBS)のBreeze AI、Intuit社(Intuit Inc)(NASDAQ:INTU)のQuickBooksおよびTurboTax用Assistなどだ。
コンピューティングのコストが下がれば、AIコンピューティングの販売者の販売コストが下がり、AI対応オファリングの利益率が向上する可能性がある。
さらに重要なのは、代理店アプリケーションプロバイダーが、企業に対して低価格で提供することで、代理店の採用と増殖を促進させることができるという点だ。
ソフトウェアエコシステム内のSIからのフィードバックによると、AIアプリケーションの採用において最大のハードルはコストであるという。
アプリケーションプロバイダーは、月額ユーザー定額課金制度から、消費に応じた料金を支払う課金制度に移行している。
シルズ氏は、コストの進化が価格を下げ、したがって採用率を上げる可能性があると指摘した。
シルズ氏は、HubSpotに850ドル、Intuitに780ドル、Microsoftに510ドル、Oracleに195ドル、Salesforceに440ドル、そしてServiceNowに1,280ドルという株価予想を出している。
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