JPMorgan Chase & Co.(NYSE:JPM)は、前年同期比12%増の1株当たり5.07ドル、総額144億ドルの2025年第3四半期純利益を報告し、アナリスト予想の4.84ドルを上回った。また売上高は471億2,000万ドルで、453億9,000万ドルの予想を上回った。
管理収益は9%増の471億2,000万ドルとなり、報告された収益の合計は464億ドルだった。
純利息収入は2%増の241億ドル、非利息収入は16%増の230億ドルだった。非利息費用は、補償費用、マーケティング費用、配分費用の増加により8%増の243億ドルとなった。
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同社の自己資本利益率(ROE)は17%、有形普通株式利益率(ROTCE)は20%だった。
ジェイミー・ダイモン会長兼CEOは、「軟化の兆候は特に雇用の伸びに見られたが、米国経済は概ね持ちこたえた。しかしながら、複雑な地政学的状況、関税および貿易の不確実性、資産価格の上昇、そして根強いインフレのリスクに起因する不確実性の度合いが高まっている。」と述べた。
銀行は強固なバランスシートを維持し、同四半期を標準化アプローチで普通株式Tier1比率14.8%、先進アプローチで同14.9%という数値で終えた。
損失吸収総能力は5,680億ドル、標準化リスク資産は1兆9,000億ドル、補足レバレッジ比率は5.8%だった。現金と換金可能証券の合計は1兆5,000億ドル、平均融資と預金がそれぞれ1兆4,000億ドルに達した。
信用コストは34億ドルで、その内訳は主に卸売業およびカードサービスにより、純チャージオフ26億ドル、準備金構築8億1,000万ドルを含む。簿価は9%増の124.96ドルで、有形簿価は10%増の105.70ドルだった。
セグメントのパフォーマンス
コンシューマー&コミュニティバンキング部門では、預金マージン収入と資産管理手数料の増加により、収益が9%増の195億ドル、純利益は24%増の50億ドルだった。カードサービスと自動車関連の収益は12%増の72億ドルで、デビット・クレジットカードの販売量が9%増、アクティブモバイル顧客数が7%増だった。
商業・投資銀行部門の収益は69億ドルで、前年同期比21%増だった。収益は17%増の199億ドルで、その内訳は24%増の104億ドルであった市場および証券サービスが牽引した。債券市場収益は21%増、株式市場は33%増だった。投資銀行の手数料は16%増の26億ドルで、JPMorganがグローバルランキングで1位、ウォレットシェア8.7%という地位を維持した。
資産および資産運用部門は、12%増の61億ドルの収益に対し、23%増の17億ドルの純利益を報告した。運用資産は18%増の4兆6,000億ドルに達し、クライアント資産の合計は20%増の6兆8,000億ドルだった。
同社は41億ドルの普通配当(1株当たり1.50ドル)と80億ドルの株式買い戻しを含む、株主に総121億ドル還元した。
見通し
JPMorganは先を見越し、第四四半期の純利息収入(マーケット除く)約235億ドルを予想しており、これにより2025年通年の総額は約922億ドルとなる。総純利息収入は第四四半期2,500億ドル、通年9,580億ドルの見込みである。
調整後の非利息費用は第4四半期に245億ドル、通年で959億ドルとなる見込み。さらに同社はカードサービスの2025年純チャージオフ率を3.3%前後に予測している。
株価の動き:火曜日の最終確認時点でJPMの株価は0.66%高の310.00ドルで推移していた。
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シャッターストック経由のルイス・ツェ撮影