RTXコーポレーション(NYSE:RTX)の株価が、同社の2024年度第3四半期決算がウォール街の期待を上回ったことを受けて上昇している。
調整後純売上高は前年同期比6%増の200.89億ドルとなり、RTXは2024年の売上見通しを上方修正した。会社側の見通しは198.48億ドルだった。調整後1株利益(EPS)は16%増の1.45ドルとなり、コンセンサスの1.34ドルを上回った。
Collins Aerospaceの純売上高は707.5億ドル(前年同期比7%増)。これは、防衛部門が14%増の売上を計上し、民間のアフターマーケット部門が9%増の売上を出したことが要因となっている。これらの数字は、民間OE部門の売上が8%減少したことにより部分的に相殺された。調整後の営業利益率(売上高に対する営業利益の割合)は前年同期比10ベーシスポイント(bps)低い15.5%だった。
Pratt & Whitneyの純売上高は723.9億ドル(前年同期比14%増)。これは、民間OE部門の売上が9%増の他、商用アフターマーケット部門が13%増、軍事部門が20%増を計上できたことによる。調整後の営業利益率は8.2%で、前年同期比170ベーシスポイント(bps)高い数字を記録した。
Raytheonの純売上高は、サイバーセキュリティ事業の売却により前年同期比1%減の638.6億ドルとなった。売却を除いた数字は、5%増の売上を記録した。調整後の営業利益率は前年同期比160ベーシスポイント拡大し、10.4%となった。
四半期末の時点でのバックログは2210億ドルで、うち航空宇宙事業が1310億ドル、防衛事業が900億ドルを占めた。
3QのRTXの営業キャッシュフローは、去年同期の33.16億ドルに対し25.23億ドルで、フリーキャッシュフローは19.71億ドルだった。
同社は今四半期に株主に対して110億ドルの資本を返還し、合併以来の総返還額は320億ドルを超えた。さらにRTXは総額20億ドルの買収後の目標を達成し、9000万ドルのグロスコストシナジー(シナジー効果を求めた費用の合計)を実感した。
「RTXは先日も、有機的な売上成長、調整されたセグメント利益率の拡大、そしてフリーキャッシュフローに関して素晴らしい四半期を過ごしました。特に商用アフターマーケットと防衛の両部門において、私たちのポートフォリオの需要は依然として強烈で、調整された売上とEPSに関する今年いっぱいの見通しを再度上方修正できる確信が持てました」とRTXのクリス・キャリオ社長兼CEOはコメントしている。
2024年の見通し: RTXは、調整後の売上が7,925億ドルから7,975億ドル(以前は7,875億ドルから7,950億ドル)と見込んでいる。ウォール街のコンセンサスは7,850.1億ドル。
調整後のEPSの見通しは、5.50ドルから5.58ドルの間に修正された(以前は5.35ドルから5.45ドル)。コンセンサスは5.47ドル。
同社は今年のフリーキャッシュフローの見通しを約47億ドルとした。
最近、RTX傘下のCollins Aerospace社は、新しいスマートモニターと向上されたユーザーインターフェースを搭載したVenue™客室管理システムの初回納入を発表した。このシステムは1700以上の納入実績があり、4K解像度を提供し、キャビンの操作が改善され、ユーザー体験がスムーズになるという。
株価動向:
- 本日(火曜日)の最新情報では、RTXの株価は1.59%上昇の127.90ドルで推移している。