宇宙船「ドラゴン」が、初めてISS(国際宇宙ステーション)の軌道を調整したことが、金曜日に明らかになった。
出来事の内容:宇宙船は、NASAによると、離地点で0.07マイル、近地点で0.7マイル分だけ高度をリブースト(再押し上げ)し、ISSの軌道を調整した。このプロセスで「ドラゴン」宇宙船は約12分30秒、ドラコスラスターを点火させた。
ロスコスモス社のプログレス宇宙船とノースロップ・グラマン社のサイグナス宇宙船も、ISSへのリブーストを提供している。
NASAは声明の中で、「(ドラゴン)宇宙船のリブースト(再押し上げ)能力および最終的には姿勢制御能力の試験を行うことで、NASAの国際宇宙ステーションプログラムは、この軌道コンプレックスのためにこれらの機能を提供するために利用できる多くの宇宙船を持つことができるだろう」と述べた
先週月曜日、スペースXのファルコン9ロケットが、6,000ポンド以上の科学、供給品、ハードウェアを載せてフロリダからISSに「ドラゴン」を打ち上げた。このミッションは、ファルコンロケットの史上400回目の成功した打ち上げとなったとスペースXはソーシャルメディアプラットフォーム「X」での投稿で述べた。
なぜ重要なのか:NASAは6月下旬、ISSの軌道を外れたところに移動させ、人口の多い地域にリスクをもたらさないようにするため、スペースXを米国脱軌機(USDV)の開発と配備を選択した。スペースXは、この契約に価値がある8億4300万ドルの契約の下、脱軌宇宙船を開発し、NASAが所有権を取得し、その後ミッションを通じて運用する。
その後、宇宙機関は脱軌宇宙船が、2030年ごろにミッションを終えた際に、ISSを軌道から外れさせ、大洋の遠隔地に移動させると述べた。
脱軌宇宙船と宇宙ステーションの両方が、地球の大気圏に再突入するプロセスを通じて分解されることが予想されている。その後の残骸は無害な形で大洋に落下するという。