土曜日、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、成人の非肝硬変代謝異常関連脂肪肝炎(MASH)に対するウエゴビ(セマグルチド2.4mg)(NYSE: NVO)の追加適応症を承認した。この適応症は、中等度から進行した肝線維症(F2~F3の線維症段階に一致)に対し、低カロリー食と運動量増加を組み合わせて使用するものである。
この迅速な承認は、ウエゴビが統計的に有意な肝線維症の改善を示したESSENCE試験のパート1に基づいている。さらにウエゴビは、脂肪肝の悪化なしに脂肪肝炎の改善を示し、プラセボと比較して脂肪肝の悪化なしに脂肪肝炎の解消も示した。
ESSENCEの臨床データによると、72週時点でウエゴビ投与群の36.8%が脂肪肝の悪化なしに肝線維症の改善を達成したのに対し、プラセボ投与群は22.4%だった。ウエゴビ投与群の62.9%が肝線維症の悪化なしに脂肪肝炎の解消を達成したのに対し、プラセボ投与群の34.3%が同様の結果だった。
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パート2の目的は、MASHかつ中等度から進行した肝線維症を持つ成人において、240週時点でプラセボと比較してセマグルチド2.4mgの治療が肝臓関連の臨床イベントのリスクを低減することを実証することである。ESSENCE試験のパート2は、2029年の予想されたデータ読み取りまで継続される予定だ。
この承認は、ブランド化されたGLP-1治療薬の市場浸透が予想より遅く、複合GLP-1代替品の使用が根強いためにGLP-1製品の売上が下方傾向にある欧州企業ノボ・ノルディスクにとってはポジティブな展開である。
ノボ・ノルディスクは2025年の売上成長率を為替一定で8~14%の範囲内に見込んでおり、以前の13~21%という予測から大幅に下方修正している。
5月、カナダ保健省は、セマグルチド2.4mgの追加新薬申請を優先審査方針のもとで審査受理した。この薬剤は週1回投与のMASH治療薬である。
2024年3月、FDAは、成人の肥満または過体重で確定された心血管疾患(CVD)を有する患者における心血管死、非致死性心筋梗塞または非致死性脳卒中を含む主要有害心血管イベント(MACE)のリスクを低減するための追加新薬申請に基づき、ウエゴビの適応拡大を承認した。
この承認はSELECT心血管アウトカム試験に基づいている。この試験では、標準治療に併用した場合、ウエゴビはプラセボと比較してMACEのリスクを統計的に有意に20%低減した。
SELECTの調査結果は、MACEのリスク低減が最大5年で達成されたことも示している。
さらに、プラセボと比較して心血管死のリスクを15%低減し、全死因による死亡のリスクを19%低減させるというSELECTのデータを含むようにラベルが更新された。
2024年3月、マドリガル・ファーマシューティカルズ(NASDAQ:MDGL)の脂肪肝疾患による肝臓の瘢痕化に対する治療薬レズディフラ(レスメチロム)は、FDAの承認を最初に取得した治療薬になった。
FDAはこの薬に早期承認を与え、この適応症の継続的な承認は現在進行中の確認試験での臨床的利益の検証および記述により条件付きになる可能性がある。
価格の動き:NVO株は金曜の時間外取引で7.14%上昇し、56.15ドルとなり、3.74ドル上昇した。
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