アリババ・グループ・ホールディング(Alibaba Group Holding)(NYSE:BABA)のクラウド部門は、マレーシアに3番目のデータセンターを設立し、10月にはフィリピンに二つ目のデータセンターを設立する計画を急ピッチで進めている。
この戦略的な拡張はアリババ・クラウドのCEOであるエディ・ウーのアリババ・クラウドの長期的な戦略はグローバリゼーションであるという考えが一致しており、ウー氏は水曜日にブルームバーグで語ったところだ。
同社は人工知能(AI)の採用を加速させることにも取り組んでおり、それを示す証拠としてシンガポールにグローバルコンピテンシーセンターを立ち上げる計画を発表している。報告によると、アリババ・クラウドは中国のクラウドサービスプロバイダーで最大の企業であり、市場の3分の1以上を占めている。
アリババが6月までに韓国に2つ目のデータセンターを開設し、2025年までに同社のQwen AIモデルおよびモデルスタジオを国際データセンターに拡張することを目指しているため、同社はAIの採用を加速させることを表明している。
アリババは今後3年間で中国、日本、韓国、東南アジア、中東、ヨーロッパ、アメリカに向けて大規模なクラウドネットワークの拡張を計画している。これにより、同社は世界中に29のデータセンターを追加し、現在は米国、ロンドン、ドバイ、および中国本土に拠点があり、タイ、メキシコ、韓国でのインフラ投資を更に強化することになる。
この国際的な成長の追求は、中国の国内での独禁法の取り締まりや半導体の輸出制限、そして関税といったアメリカとの地政学的緊張のエスカレートにも影響を受けている。
この成長を促進するために、アリババは今後3年間で少なくとも3800億元(520億ドル)をクラウドコンピューティングとAIインフラに投資することを発表した。また、同社はAIに関連した重要な分野で、Microsoft Corp(NASDAQ:MSFT)、Siemens、Nvidia Corp(NASDAQ:NVDA)などの企業と提携を結んでいる。
この拡張と投資が実施された背景には、アリババの株価が年初来34%以上上昇しており、クラウドユニット、戦略的なリストラ、そして中国テックセクターへの投資家の信頼がこの成長を後押ししていることが示唆されている。
2024年に低価格なAIモデルを提供できるという中国のAIスタートアップDeepSeekの台頭により、AIモデルの価格競争が始まり、アリババなどの中国の大手テック企業が低価格なAIモデルを発表することになった。
アリババは、四半期決算で売上高が330億8000万ドルというアナリストのコンセンサス予想を下回る、32億5800万ドルという数字を発表した。それにもかかわらず、Cloud Intelligence Groupの売上は前年同期比18%増の41億5000万ドルという、堅調な実績を示した。
株価の変動:最終確認時点の水曜日のプレマーケットで、BABAの株価は1.75%低下の111.97ドルで取引をしている。
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