先週は金融市場にとって乱高下の1週間となった。その中心には、トランプ大統領の貿易決定があった。トランプ大統領が中国との合意に向けた楽観的な発言をしたことで、ウォール街は急落から相当な反発を見せた。
大統領の関税の一時停止は、リーマン・ブラザーズの破綻以来の10年ぶりの危機となるかもしれないという専門家の指摘にもかかわらず、債券利回りの急上昇をもたらした。金融の最前線の風景が大きく変わる重要なターニングポイントとなりそうだ。
詳細について見ていこう。
トランプ大統領の楽観主義がウォール街を押し上げ
トランプ大統領が貿易合意に向けた楽観的な発言をしたことにより、米国株式市場は回復を見せた。特に中国との取引に関して、トランプ大統領による楽観的な発言は、投資家たちの心を落ち着かせるものとなった。トランプ大統領は、「中国との取引を合意することができればうれしい。両国にとっていい結果になると思う」と白宮で記者団に語った。
トランプ大統領が関税を一時停止、リスクも上昇
米国時間水曜日、トランプ大統領が関税を発動させたわずか数時間後、それに一時停止の措置を取ったという発表がなされ、米国株式市場は上昇を見せた。一部の専門家は、貿易不安が続く中、このような方針転換が行われることを予測していた。先週4.0%を下回っていた10年債利回りが水曜日には34ベーシスポイント上昇し、4.34%になった結果、関税停止措置は債券利回りの急上昇と関連している。
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ゴールドマンサックスが景気後退の可能性を否定
ゴールドマンサックスは、根幹をなす米国の景気後退が起こるとの予測を正式に取り下げた。この決定は、アメリカの貿易措置への報復を行っていない国々に対する90日間の関税一時停止を発表、市場を驚かすトランプ大統領の動きがあったわずか数時間前に下された。
ビル・アックマン氏、商務長官を批判
億万長者投資家であるビル・アックマン氏は、銘柄の関税導入による株式市場の暴落について商務長官のハワード・ルトニックを「無関心」であると非難した。アックマン氏は、バンド投資家に対するカントール・フィッツジェラルドのリーディングパートナーとしての利益相反があると述べた。
キャシー・ウッド氏、流動性問題を強調
米国債利回りの急上昇に続いて、実質的に他の対象には影響しない金利であるSOFR(The SECURED OVERNIGHT FINANCING RATE)スワップのスプレッドが拡大し、Ark Investのキャシー・ウッド氏によると、それが「深刻な流動性」の問題を示している。専門家は、この危機を抑えるためには、政府と連邦準備制度理事会(FRB)の介入しかないと考えている。
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写真提供:シャッターストック
この記事は、ベンジンガ・ニューロ によって作成され、アナニヤ・ガイロラによって編集されました。