リゲッティ・コンピューティング(NASDAQ:RGTI)は約5億7100万ドルの資金を手にしている。それでも投資家は疑問を抱いている。この資金は同社に量子的優位性をもたらすのに十分なのか、それとも単に次の資金調達ラウンドまでの休止にすぎないのか? ベンジンガーの独占メールインタビューにて、CEOのスボド・クルカルニは、リゲッティは「今後少なくとも12カ月、そしておそらくはもっと長い期間にわたり、予想される営業キャッシュの需要を満たすのに十分な現金資源を有している」と述べた。
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その自信は幾分の安心感をもたらすが、100以上のキュービットへ規模を拡大するためには多額の資本を必要とするため、依然として大きなリスクが存在している。
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量子コンピュータへの野心をはぐくむ資金
2025年6月のマーケットでの公開買付で3億5000万ドルの総収益を上げたリゲッティは、バランスシートを調整し、債務のない状態になった。ファブ1が全面的に稼働する中、クルカルニはこの資金が経営戦略上のロードマップと整合していることを強調した。キュービット数と忠実度の数値が商業化の閾値に近づくにつれて、リゲッティは受注量の期待値を調整し、必要に応じて生産能力を拡大できるようになったのだ。
「我々は受注量の期待値を継続的に調整し、成長率およびその需要の地域分布に比例して、他の拠点での生産能力の段階的拡大を開始するだろう」とクルカルニは指摘した。
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トリガーは見当たらず、しかしバーニングレートは要注意
リゲッティは、将来の資金調達を特定のマイルストーンに結びつけていない。クルカルニは強調した。「我々がいつ、あるいは追加資金を調達するかどうかということに関して、特定のトリガーは存在しない。我々の取締役会と経営陣は、進行中の資本および資金調達の要件を定期的に監視している。」
投資家にとっては安心できるポイントであると同時に警戒すべきポイントでもある。すなわち、同社は猶予期間があるが、量子規模の拡大は予測がつかず、もし政府や民間の需要が予想以上に加速した場合は資本の必要性が急増する可能性があるということだ。
投資家へのアドバイス: リゲッティの5億7100万ドルの現金ポジションにより、同社は経営戦略を実行するための猶予が生まれたが、量子コンピュータの開発競争は依然として高いリスクを抱え予測もつかない状況である。投資家はこの長期的な経営戦略の中で、バーニングレートと契約の牽引力を注視するだろう。
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写真:ShutterstockのPJマクドネル氏