億万長者の投資家チャマス・パリハピティヤは、Alphabet Inc.(NASDAQ:GOOG)のWaymo(ウェイモ)とテスラ(NASDAQ:TSLA)のCybercab(サイバーキャブ)が米国内の移動市場に浸透するにつれて、自動車保険業界に大きな変化が起きると予想している。
保険業者にとっての「巨大な価値の毀損」
パリハピティヤは日曜日にX(旧Twitter)に投稿し、ロボットタクシーが当たり前の世界では「自動車保険は非常に利益の高いものの、規模の小さいビジネスになる」と述べた。
これは、自動運転車により道路の安全が高まるため、自動車保険の需要が急落し、人による運転が任意となり、保険業者のリスクや負債が減ることを意味している。
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パリハピティヤによれば、運転の経済性は根本的に変わるとのことだ。人が自ら車を運転するための保険は「非常に高価な贅沢品になり、そのような価格設定になる」という。人が自ら運転することを選ぶ「裕福な愛好家」のニーズにしか市場は応えられなくなるので、「ほとんどの人は面倒くさがってやらなくなる」だろう。
パリハピティヤは、このことが「既存の保険会社の巨大な価値の毀損につながるだろう」と述べている。保険会社のビジネスモデルは現在、人為的な誤りに基づくリスクの価格設定を中心に展開されているが、これは機械運転車の普及により時代遅れになる。
In a world of autonomous cars like Waymo and Cybercab:
Car insurance becomes a highly profitable but massively sub scale business.
Insurance so “you” can drive on the roads vs a robot will become a very expensive luxury good and be priced as such.
Most people won’t bother.…
— Chamath Palihapitiya (@chamath) October 26, 2025
数十億ドルの収益・時価総額が危機に
パリハピティヤの予測がそのまま実現した場合、4700億ドル規模の米自動車保険業界に大きな影響を与えることになる。
| 企業名 | 自動車保険料の推計総額(2024年) | 時価総額 |
| プログレッシブ・コーポレーション(NYSE:PGR) | 600億ドル | 1284.7億ドル |
| バークシャー・ハサウェイ(NYSE:BRK)(GEICO) | 417億ドル | 1兆6000億ドル |
| オールステート(NYSE:ALL) | 366億ドル | 513.5億ドル |
| USAA保険グループ | 221億ドル | 291.5億ドル |
| トラベラーズ(NYSE:TRV) | 72億ドル | 602億ドル |
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