Arm Holdings Plc (NASDAQ:ARM) は、マレーシアにて事業基盤を構築する計画を立てており、これによって世界の半導体産業を巡る構図が大きく変わることになる見込みだ。
アンワル・イブラヒム首相はこのニュースを確認し、これによってマレーシアがハイテク産業のビッグリーグに昇格するチャンスが生まれると発表している報道されている(Free Malaysia Today)。
ソフトバンクのバックアップが決め手
Arm Holdingsの新たな決定は、親会社である、ソフトバンクグループ(OTCPK:SFTBF)とそのCEOである孫正義のバックアップのもとで行われている。
この決定は、政治的安定性と投資家に優しい規制環境が評価されたマレーシアが、半導体産業のハブとしてますますの人気を集めていることを裏付けている。しかし、これだけのことだけではない。これは、マレーシアが優秀な人材とインフラを提供する能力に対する大規模な賭けなのだ。
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課題:人材のギャップを埋める
Arm Holdingsのマレーシア進出は、マレーシアにとって大きな勝利ではあるが、この決定の難関は、半導体設計および製造のイノベーションを推進することができる労働力を育成することだ。
アンワル首相は率直な意見を述べている。マレーシアはこのパートナーシップの全ての経済的利益を得るためには、若手プロフェッショナルの教育の取り組みを強化しなければならないと報告している(Smartphone Magazine)。
全体像
Arm Holdingsの拡大計画は、半導体製造におけるより広範な地政学的変化に合致している。米中のテック業界におけるライバル関係が企業に対してサプライチェーンの多様化を促している中、マレーシアはその一環として一定の地位を築くことになる。これを上手く機能させることができれば、この取引はグローバルな半導体競争における主要なプレーヤーにマレーシアを昇格させることになる。
今のところは、全ての注目がマレーシアに集中している。
問題は、マレーシアがこの黄金の機会を長期的な成功に結び付けることができるかどうかであり、それとも彼らは出発点でつまづくのか、ということだ。
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写真:シャッターストック