先日、12月の生産者物価指数(PPI)が予想を下回ったことが明らかになり、このことで2025年の米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策緩和の可能性に対する懸念がやや和らいだ。
米国の主要株価指数は、金利が停滞したことで早朝の取引で上昇し、金曜日に発表される消費者物価指数に向けて金利の期待を再評価する余地ができた。
12月のPPI、予想をやや下回る
2024年12月、生産者物価指数は前年比3.3%上昇し、3.4%という予想をわずかに下回った。振れ幅の大きい食品やエネルギー価格を除くコア生産者物価指数(コアPPI)は年率3.5%のままで安定し、1月のコア物価の変動も緩やかで、基礎的な要素の下での価格圧力も緩和したことが反映された。
10年債の利回りが0.3%上昇。0.5%の利回りで取引された。米国の株価はイールドが下がったことを受け、取引初期に上昇した。
(NYSE:SPY)は0.5%上昇、テクノロジー株が多くを占めるナスダック100指数(NASDAQ:QQQ)も同水準上昇。スモール・キャップ株指数をリードするのは、最近の大幅下落で打撃を受けていた経済敏感株に資金が流れ込んだため、IWMは0.9%上昇した。
ただし、エネルギー株が多日にわたる上昇の勢いを止めたため、ブルーチップ株は遅れをとった。
金曜日に発表される消費者物価指数(CPI)の報告を待ちながら、ウォールストリート全体の上昇は制限される可能性がある。経済学者の予想では、12月のCPIは2.7%から2.9%に上昇すると予想されている一方で、コアインフレ率は年率3.3%のままで安定すると見込まれている。
米国の株価は、金曜日に発表される消費者物価指数の報告を待ちながら上昇を続けた。経済学者は、CPIが2.7%から2.9%に上昇し、コアインフレ率が3.3%のままで安定すると予測している。
10年債の利回りは横ばいを続け、トレーダーが利下げの予想を一時停止したことを示している。
CMEのFedWatchツールによると、25ベーシスポイント(bps)の金利カットが2025年7月までに60%、10月までに70%の確率で行われると予想されている。
テスラ、消費者物価指数の報告を受けて上昇
この日、消費者物価指数(CPI)の報告を受けて消費者物価関連株が上昇し、その中でもTesla Inc(NASDAQ:TSLA)が3%上昇。
モルガン・スタンレーがテスラの目標株価を400ドルから430ドルに引き上げ、最善のケースとして800ドルを予測したことを受けて、このEV(電気自動車)大手の株価が上昇した。同社は、自動運転ライドシェアサービスおよび自動運転タクシーサービスにおける成長の可能性を強調し、長期的な成長の要因としている。
(NYSE:XLY)が1%上昇。この日は業界全体で強い動きを見せた。
テクノロジー株と半導体株が反発
半導体株を中心に数日間の株価変動後にテクノロジー株が反発。
NVIDIA(NASDAQ:NVDA)は2%以上上昇。一方、Micron Technology Inc.(NASDAQ:MU)とPalantir Technologies Inc.(NASDAQ:PLTR)の株価も上昇。 3日連続で急落し、3%以上下落していたこの銘柄は、この日0.1%以上上昇した。
政策のサポートを受けて中国株が急伸
中国の株式市場は、政府が介入する計画を発表し、その結果、投資家のセンチメントが改善した。
中国証券監視管理委員会は、中国人民銀行と協力して市場の安定メカニズムの構築を進めると発表し、中国の苦境に立たされた市場を支援する姿勢を示した。
この結果、PDD Holdings Inc.(NASDAQ:PDD)の株価は3%以上上昇し、Baidu Inc.(NASDAQ:BIDU)と Alibaba Group Holding Ltd.(NYSE:BABA)の株価もそれぞれ2.4%と2%上昇した。
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さらに、米国が中国の安全保障上の懸念を理由に中小企業向け投資助成金を凍結させるとの報道を受けて、中国の株価が上昇した。