消費者物価指数(CPI)による10月の年率インフレ率は、6カ月連続で緩和された後、予想通り2.6%に上昇した 。
この結果、消費者や政策立案者が今後も続くと望んでいたディスインフレーション(低インフレ)の流れに疑念が投げかけられる形になり、米連邦準備制度理事会(FRB)の2%インフレ目標に向けての抱える困難な道が強調された。
火曜日、ミネアポリスFRB総裁のネル・カシュカリ氏は、インフレデータが予想よりも高くなった場合、12月の利下げの潜在的な中止を検討する可能性があると警告した。
報告書が発表される前まで、12月に25ベーシスポイントの利下げが行われるとの市場予測率は58%だったが、CMEのFedWatchツールによると、報告書が発表された後は72%に上昇した。
【10月のインフレ報告】市場に目覚めを促す
- 経済学者の予想に一致して、10月の年率CPIインフレ率は9月の2.4%から2.6%に上昇。
- 月対比では、CPIは前月から0.2%上昇し、前月と予想の0.2%とも一致。
- エネルギーや食品の値動きの激しい価格を除外し、基礎的なインフレ圧力をより正確に調査するためのコアCPI率は3.3%で一致し、予想に一致。
- 月次では、コアCPIは予想通り0.3%上昇。
【10月のインフレ率の急上昇の鍵】
住居指数は0.4%上昇し、すべての項目の月次上昇の半分以上を占めた。食品指数も上昇しており、0.2%増の数字を記録、食品指数はホームインデックスが0.1%、外出食品指数が0.2%上昇した。 エネルギー指数は9月に続いて10月も横ばいとなった。
10月に上昇した指数には、住居、中古車およびトラック、航空券、医療、レクリエーションが含まれる。 これを相殺する形で、アパレル、通信、家具および家政婦のうちのいくつかは減少した。
市場の反応
10月のCPIレポートによって、12月の利下げの期待が高まり、現在、12月に25ベーシスポイントの利下げが行われる確率は72%となった。
この利下げの見通しの変化が、利上げリスクを押し上げ、利上げリスクを押し上げ、関連銘柄の米国国債利回りを押し下げた。利上げに感応する2年物債利回りは7ベーシスポイント低下し、4.28%になった。
米国のプレマーケット取引では、テック銘柄が好調だ。8:50am(米国東部時間)時点で、ナスダック100種指数の先物とS&P 500種指数の先物がそれぞれ0.2%上昇している。
スモールキャップ株が上昇を牽引し、Russell 2000指数の先物が1%以上急伸している。
SPDR S&P 500 ETF トラスト(NYSE:SPY)は0.3%下げて終了。
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