カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューソム（民主党）は、財政赤字1,200億ドルを埋めるための戦略として、カリフォルニア州の公費による医療プログラムへの不法滞在者の新規登録を停止する提案を出した。
出来事：Newsom氏は水曜日に、今後の財政年度に向けた約3,220億ドルの州予算案を発表した。この案は、予想外に高いメディケイド（Medicaid）支出と不安定な経済環境の対処策を概説し、連邦の関税政策や不安定な株式市場を加味しているとFortuneが報じている。
提案されているこの凍結措置により、2026年より後において、低所得の不法滞在者である成人がカリフォルニアのMedicaidプログラムであるメディカル（Medi-Cal）に新たに登録することが不可能になる。ただし、既に登録されている人々は引き続き補償を受けることができ、また、変更は子供たちには影響を与えない。2027年から、Medi-Calの登録状態が「不満足な移民の地位」である場合、カリフォルニア州のマーケットプレイスにおける補助金付き健康保険の平均費用に合わせて、月額100ドルの保険料の支払いが求められる。
ニューソム氏は、トランプ大統領の経済政策を批判し、今後、その結果としてカリフォルニア州の収益が160億ドル減少する可能性があると述べた。彼は「カリフォルニアは攻撃を受けている。私たちには、成長のエンジンを攻撃してきた大統領がいる」と述べた。
Newsom氏の事務所によれば、これらの変更により、2028年から2029年の財政年度にかけて、この措置によって州のコストが54億ドル節約されると予測している。
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出来事の背景：Newsom氏の決定は、彼の立場が大きく変わったことを示している。低所得の成人のみならず、移民の地位にかかわらず全ての住民が無料健康保険を利用できるように、というのがカリフォルニア州の本計画の目的だった。その先頭を行くのがニューソム知事であった。しかし、このプログラムのコストは予想より27億ドル多くかかり、さらに財政年度には予算によれば160万人以上の不法移民が登録されたため、この計画は失敗に終わった。
3月には、ニューソム知事は、62億ドルのメディケイド財政赤字を理由に移民の健康保険給付を削減することを拒否し、その結果として、州の財政支出プログラムは長期的なコスト節約策であり、連邦政府の援助を受けていないと強く主張した。
また、この提案はカリフォルニア州が日本を抜いて世界第4位の経済大国となったという発表と同じ時期にもたらされている。しかし、ニューソム氏によれば、連邦政府の関税政策により、カリフォルニア州は経済の不安定さに悩まされているという彼の主張は、かなりの支持を受けている。
この提案されたメディケイドへの新規登録凍結は、これらの課題に直面して州の財政を管理するための、より広範な取り組みの一環である。しかし、このニューソム氏の決定は、共和党だけでなく民主党からも批判を浴びている。
カリフォルニア州移民政策センターのエグゼクティブディレクターであるマサイ・ファウラディは、「この提案はカリフォルニア州の価値観と一致しない」と述べた。その一方で、上院議員のデイヴ・コルテーズは「議会は貧困、高齢者、障害者に対する義務から離れるかもしれないが、カリフォルニア州はそうはしない」と述べた。
一方で、共和党の指導者であるジェイムズ・ギャラガーは、カリフォルニア州の予算赤字はトランプ政権の責任ではなく、むしろ、この問題の責任は、この州のニューソム知事にある、とし、トランプ大統領を非難した。
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写真提供：Shutterstock／PIKSEL
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