歴史的に、年間の他の時期よりも5月から10月の期間中の方が、市場は利益率が低く、不安定であることが多い。そのため「5月に売って離れろ」という昔ながらの格言がある。ただし、5月から10月までの期間に負のリターンがあるのは、熊市の時だけである。
注目すべき点は?:Callum Thomas氏は、Top Down Chartsのリサーチ部門長として、「5月に売って離れろ」という昔ながらの格言が、実際のところは簡単すぎると主張している。5月から10月までの期間がよくない結果を出すことは確かだが、トレンドが上昇している時と下落している時の2つの場面で季節性の影響は異なる。
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トーマス氏によると、「5月に売って離れろ」効果が最も顕著なのは熊市の時であるが、ブルーム市場では引き続き利益が出ており、ただバンプが大きいだけである。
ブルーム市場では、5月から10月までの期間中に利益が出る割合は、11月から4月までの期間よりも少なくなる。一方、熊市では、5月から10月までの期間中に損失が出るリスクが増大する。
今年、S&P500は5月に向けて5.61%下落しており、SPDR S&P500 ETF(NYSE:SPY)も同様である。
なぜこれが起こるのか: 5月から10月までの期間、経済指標と投資家のセンチメントは一般的に弱い傾向にあり、これが季節的な下振れを説明している可能性があるとトーマス氏は述べている。
米ドルはこの期間、一般的には弱まりが見られる一方、原油価格は上昇する傾向がある。米国債や金などのリスク分散資産は、リスクオフムードを反映して5月から10月の期間中に良い成績を収めることが多い。
その他: しかしながら、トーマス氏は、平均値という考え方は誤解を招く可能性があると警告している。最近の傾向を見ると、5月から10月の期間と11月から4月の期間との間の性能差は縮小している。そして、季節性は、戦略の一部として考慮すべきであるが、単独の投資テーマとしては考えるべきでない。
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写真:シャッターストック