水曜日、Eli Lilly and Co (NYSE:LLY) の株価が、企業が予想を下回る第3四半期決算を発表したことで急落した。
この四半期、米国の製薬大手は全体として114.4億ドルの収益を報告し、前年同期比20%増となったが、市場予想の121億ドルを下回る結果となった。
収益の増加は、取引量の15%増加と、実現価格の6%増加によるもので、これらは外国為替レートの不利な影響による1%の減少を部分的に相殺した形だ。
取引量の増加は、主にMounjaroとZepboundの成長によるものだが、これは2023年第3四半期のオランザピンポートフォリオ(Zyprexa)の売却に部分的に相殺され、さらにTrulicityの減少も見られた。
同社は1株当たり調整後利益(EPS)が1.18ドルであると報告しており、1年前は0.10ドルだったが、市場予想の1.45ドルをも下回る結果となった。
Mounjaroの売上は1年前の14.1億ドルから今年の31.1億ドルに倍増した。
Verzenio(乳がん治療薬)の売上は32%増の137億ドル、糖尿病治療薬Jardianceの売上は2%減の6.864億ドルとなった。
Zepboundの売上は12.6億ドルに達し、Trulicityの売上は13億ドルに対し22%減の10.5億ドルとなった。
ガイダンス:エリ・リリーは、2024会計年度の売上見通しを、先行予想値132.47億ドルから138.45億ドルに引き下げた。これは従来の見通しで132.45億ドルから134.6億ドル、市場コンセンサスで146.24億ドルを見込んでいたものである。
エリ・リリーは、2024年の株価1株当たり調整後利益(EPS)の見通しを、先行予想の1610億ドルから1652億ドルに下方修正した。これに対し市場コンセンサスは13.47ドルで、Q3に発生したIPR&D(継続中の開発研究)の課金が背景にある。
2024年第3四半期には、エリ・リリーは2023年第3四半期と比較して283億ドルの継続中の開発研究(IPR&D)の課金を認識した。この金額は2023年第3四半期の298億ドルと比較すると低い。この課金の背景には、Morphicの買収が関わっている。 2023年第3四半期の課金は、DICE Therapeutics、Versanis Bio、及びEmergence Therapeuticsの買収が主な背景となっている。
株価動向:水曜日の最終確認時点では、プレマーケットセッションでLLY株は前日比10.50%安の808.75ドルで推移している。
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写真提供:企業