今週、大手銀行が強い決算を発表し、ウェルズ・ファーゴ銀行(NYSE:WFC)とゴールドマン・サックス・グループ(NYSE:GS)から印象的な業績が示された。
2社とも株価で大幅な利益を上げたものの、CNBCが報告するところ、これらの銀行の株価収益比が全体市場と比較して低いことから、アナリストの間ではまだ成長の余地があるとの見方が一般的だ。
これらの銀行の株を所有していた投資家は、このような業績を好感したことで利益を上げたとみられ、専門家の中には、今後、ポートフォリオにこれらの銀行を1-2社追加することを提案しているところもある。
ウィークリー・アーニングスを見直し、銀行業界の今後の可能性に自信を示したのが、CNBCの番組「マッド・マネー」でホストをつとめるジム・クレーマー氏。
クレーマー氏は、次週の市場が米国大統領選挙で勝利したドナルド・トランプ氏の大統領就任式に影響を受ける可能性があることについても議論し、トランプ氏が規制緩和などのビジネスにとって好ましい政策に対して行動を起こすとみている。
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来週は、プロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)とアメリカン・エキスプレス(NYSE:AXP)の決算も注目を集める。
来週、3M(NYSE:MMM)とユナイテッド航空ホールディングス(NASDAQ:UAL)の結果についても楽観的な見方を示したクレーマー氏は、ともに好調な4半期を予測している。
特にGE Vernova Inc.(NYSE:GEV)については、データセンター部門におけるエネルギー需要の増加を指摘し、エネルギー分野の現状への警戒感を示しているものの、市場の不確実性が高まったことを理由に、ハリバートン(NYSE:HAL)については、もう少し慎重な姿勢を示している。
利益の発表が続き、政治の変化が訪れる中で、投資家は市況が急速に変動することを考慮して慎重でいるべきだ。クレーマー氏のアドバイスは、新政権の下での企業業績と潜在的な規制変更の両方を注視することだという。これが、CNBCが伝えている。
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