ジョンソン・エンド・ジョンソン(NYSE:JNJ)は、安定した配当と守備的な魅力で知られるアイコニックなヘルスケア大手企業だが、ベアリッシュなテクニカルなパターンである「デスクロス」に入った。
これは、同社の50日移動平均線が200日移動平均線を下回ることで、潜在的な下降を示すものだ。
JNJ株のチャート:ベアリッシュなシグナルが目立つ
現在145.58ドルで推移するJNJ株には、全体的に重要な移動平均線が下回る状況が見られる。その20日移動平均(144.97ドル)、50日移動平均(154.24ドル)、200日移動平均(154.66ドル)は、大きくベアリッシュなトレンドを示唆している。MACDは-2.72で相対的な強度指数(RSI)は36.84で、このテクニカルな設定は投資家に信頼をもたらさないだろう。
逆光の中で見つかった唯一の希望? JNJ株の単純移動平均線(8日)は144.97ドルで、現在の株価よりわずかに下回っており、暗い中にも珍しい上昇シグナルを発している。
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ジョンソン&ジョンソンの皮膚科での戦略的な動き
一方、チャートが投資家に一つの物語を語っているとすれば、ジョンソン&ジョンソンのビジネスの物語はまた別のものを示している。同社は最近、運命の皮膚疾患とも呼ばれるアトピー性皮膚炎(AD)に対する有望な候補薬、KP-723について賢根製薬とライセンス契約を結んだ。 2025年には第I相試験を開始する予定であり、自己免疫疾患やアレルギー疾患において未だ満たされない重大なニーズに対処するための戦略を進めている。
この動きは、同社が皮膚科において異なる作用メカニズムに焦点を当てる戦略と合致している。 2024年のジョンソン&ジョンソンの買収も、ADおよびその他の免疫性疾患に対する革新的な治療法の強調をした同社の皮膚科のパイプラインを強化している。
配当の信頼性がベアリッシュな勢いと合流
60年以上にわたり一貫して配当を支払っているという点で、ジョンソン&ジョンソンの長年にわたる配当アリストクラットとしての名声は投資家に安心感をもたらし続けている。
十分な流動性、低いレバレッジ、健全なフリーキャッシュフローを備えた同社の配当の持続可能性は、テクニカルなベアリッシュな中でも変わらないであろう。
最終判断
デスクロスがジョンソン&ジョンソン株の短期的な見通しに影を落としているかもしれないが、同社の成長、イノベーション、そして信頼性の配当は、同社の長期的な魅力を強調していると言えよう。
投資家はJNJ株のベアリッシュなテクニカル指標と、同社の皮膚科での戦略的な動きと、市場の荒波に耐える歴史とを天秤にかけるべきだ。
ジョンソン&ジョンソンは、アトピー性皮膚炎に対処し、ポートフォリオを多様化させるために動く一方で、その株価は低迷している。現時点では、デスクロスは地平線に浮かぶ暗雲に過ぎない──しかし、どのような荒天もいずれは過ぎ去るものだろう。
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