宇宙ベースのデータ及びサービスプロバイダーであるSpire Global, Inc.(NYSE:SPIR)は、衛星通信技術で重要なマイルストーンを達成しました。
同社は軌道上にある2つの衛星間に2方向の光通信を設置し、これに成功しました。この成果により、今後の宇宙ミッションにおけるデータ転送の速度、信頼性、セキュリティが向上する見込みです。
Spireは2023年6月に打ち上げられた2つの衛星に、レーザーを用いたデータ転送が可能な光式衛星間リンク(OISL)ペイロードを搭載しました。
この安全で、ほぼリアルタイムの通信は、最大5,000キロ離れた距離にある衛星同士間で行われます。
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Spireの応用光学チームリーダーであるThomas Carroll氏は、「典型的には電子レンジのサイズのほどある大型の光学システムを、ティッシュボックスとほぼ同じサイズにまで縮小しました」と述べています。
Carroll氏は「当社のOISLペイロードは市場で最小のものであり、これにより従来よりもはるかに大型のシステムのみで実現していた性能を当社の小型衛星に搭載することが可能となりました。」と語りました。
この進歩により、データ転送速度が向上し、セキュリティが強化されることで、気象予測、世界的な通信、環境モニタリングなどの分野を変革する可能性があります。
OISL技術の開発は、英国宇宙局の支援を受けて行われた欧州宇宙機関のARTES Pioneerパートナーシップ・プロジェクトにより行われました。
Spireは、2025年にOISL技術を搭載したLEMR型衛星3基を更に打ち上げる予定です。
この3基のうち2基は、SpaceXおよびExolaunchと提携するTransporter-13ミッションの一環として打ち上げられます。また、このミッションの最中には、Spireは既に全ての搭載が完了している衛星の補充と、当社のスペースサービス顧客向けミッションの実現のために、さらにLEMR型衛星4基を更に打ち上げます。
株価動向:直近の時点でSPIR株は11.34ドルで0.61%安の取引が行われている。
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