ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利を受け、BinanceのCEOであるリチャード・テング氏は、アメリカの暗号通貨業界の将来に対して前向きな見通しを示した。
出来事:テング氏はトランプ氏の勝利を暗号通貨業界にとって「黄金の時代」と解釈し、新たなデジタル通貨に対してオープンな新たな米規制当局が誕生すると予測している(Financial Timesの報道)。これまでの民主党政権の強い圧力によって追い詰められていた暗号通貨業界は、この勝利をもってワシントンで大きな政策転換が期待されている。
1年前、Binanceは資金洗浄反対法違反と制裁に対する重大な違反行為に対し43億ドルの罰金を科され、元社長も投獄された。業界は、この選挙が、ワシントンの姿勢を変える大きな契機になると信じており、これまでの民主党政権によってイノベーションが抑圧され、米国から脱出せざるを得なくなっていると感じていた。
選挙直後、ビットコイン(仮想通貨:BTC)は約10%の急伸を記録し、最高76,000ドルを超える史上最高値を更新した。その後の木曜日、米国のビットコイン上場投資信託(ETF)には合計14億ドル(グレースケール・ビットコイン信託(NYSE:GBTC)やアイシャーズ・ビットコイン・トラストETF(NASDAQ:IBIT)など)が投資され、これらはビットコインを直接投資している(ブルームバーグのデータによる)。
大手投資家たちは、これまで手を出していなかった米国の大手機関がこの政策変更に参加すると期待している。シェルビン・ピシェバー氏は、トランプ氏とイーロン・マスク氏による大統領選挙への寄付額をトランプ氏に合わせた形で行ったベンチャーキャピタリストである。彼は「今度の米国は、まともな暗号通貨政策の域に達している」と語っている。
トランプ氏の勝利は、暗号通貨業界にとって「信じがたいほど重要な一日」と評したMike Novogratz氏(暗号通貨グループGalaxyの億万長者創設者)とともに、米国の大手機関が今後新たな政策を打ち出してくることが期待されている。業界は、ゲーリー・ゲンスラー氏が率いるSEC(米国証券取引委員会)で政策転換が期待されている。
暗号通貨業界の究極の目標は、ゲーリー・ゲンスラー氏が率いるSECでの政策転換である。業界は、今まで放置されてきた案件が処理され、以前のリーダーシップによって経験してきたと思われる不正義が正されることを期待している。
なぜ重要か:トランプ氏の勝利に伴い、暗号通貨業界の楽観的な見方は、最近の暗号通貨市場の牡牛サイクルの予測と一致している。アナリストたちは、共和党政権下での有利なマクロ経済条件と暗号通貨にとってよりフレンドリーな法改正の可能性を、この楽観的な見通しの重要な推進要因と見ている。
また、規制政策の予想される変更は、トランプ政権下でのビットコインと金の予測される強力なパフォーマンスの重要な要因と見なされている。これらの資産は、インフレーションや財政出動の政策によって通貨の価値が減少するというシナリオで信頼できる価値蓄積手段として見られている。
さらに、業界の楽観的な見方は、トランプ政権下での暗号通貨市場のさらなる成長を促進する可能性があると期待される、ビットコイン価格の80000ドルへの予測される急騰にも反映されている。
株価の動き:直近1週間で13.52%上昇し、現在77,310ドルで取引されているビットコインの動きは、Benzinga Proのデータによると初めて77000ドルを突破した。 BTCは77,000ドルを超えたのは初めてである。