Novo Nordisk A/S (NYSE:NVO)は木曜日、代謝疾患に注力するAkero Therapeutics, Inc.(NASDAQ:AKRO)の買収で合意した。
取引条件
ノボ・ノルディスクは買収の際にAkeroの株主に1株当たり54ドルの現金を支払う(合計47億ドル相当)。
さらに、Akeroの株主は譲渡不可の契約成立報告書(CVR)を受け取る。CVRの保有者は、非アルコール性脂肪肝炎(MASH)による肝硬変の治療薬であるEFXに対して米国の規制当局の承認が下りた場合、追加で1株当たり6ドルの支払いを受ける権利を有する(合計5億ドル相当)。
戦略的およびポートフォリオの適合性
この買収は、糖尿病、肥満、ならびにそれに伴う合併症に対する革新的で差別化された医薬品を開発するというNovo Nordiskの長期戦略を反映している。
Akeroの線維芽細胞増殖因子21(FGF21)類似体であるエフルキシフェルミン(EFX)は、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に対するクラス最高の治療薬の有力候補である。
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EFXは現在、3つの臨床試験からなる第3相SYNCHRONYプログラムで週1回の皮下注射として評価されている。このプログラムは、MASHによる肝硬変前段階(F2-F3)および代償性肝硬変(F4)の治療薬としての規制当局の承認を支援するために設計されたものである。
第3相プログラムは、EFXが肝線維症を著しく改善し、MASHによる代償性肝硬変を逆転させることが観察された2つの96週の第2b相試験をベースにしている。
96週にわたり、HARMONY試験(F2-F3)とSYMMETRY試験(F4)において、それぞれ49%と29%の線維症の減少が示された。これは、それぞれのプラセボ群の数値である19%と11%と比較されている。
財務への影響
この取引はNovo Nordiskが以前に発表した2025年の営業利益見通しに影響を与えるとは考えられていない。
2025年のフリーキャッシュフローの見通しは、予想される企業価値を反映して約40億ドルのマイナス影響が見込まれている。したがって、暗示されている2025年のフリーキャッシュフローの見通しは、買収完了のタイミングにより90億〜190億デンマーククローネの範囲内で変動する。
2026年には、買収により研究開発費が増加し、2026年の通年営業利益成長率にマイナスの影響を与えることが予想されている。その影響度は約3ポイントである。なお、取引は主に債務で賄われる見込みである。
価格の動き:AKRO株は木曜日のプレマーケットセッションで17.64%上昇し、54.69ドルで取引されている。
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写真:Shutterstock