先週、米国食品医薬品局(FDA)は、ノボ・ノルディスクA/S(NYSE:NVO)のセマグルチド製品であるWegovyとOzempicの医薬品が不足していないと発表した。
セマグルチド注射製品は、2022年3月にWegovy、2022年8月にOzempicのため、初めてFDAの医薬品不足リストに加えられた。
この決定に対して、調剤グループであるアウトソーシング施設協会(OFA)とFarmaKeio Superior Custom Compounding(通称:北米カスタムラボ)による提訴は、セマグルチドを医薬品不足リストから削除するというFDAの決定に反旗を翻したものだ。
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原告側は、この措置が恣意的かつ違法であり、糖尿病2型、肥満、心血管疾患に対し調製されたセマグルチドに頼る患者にとって不利なものであると主張している。
この訴訟は、FDAが認めたセマグルチドの製造業者である製薬会社により、承認済みの製品でも製造や医薬品の不足が続いているという点を強調している。
このため、原告側は、合理的な説明がなされないままにFDAがこの決定を進めたことは、行政手続法(APA)に違反すると主張する。
APAでは、連邦機関が規制措置について公共通知を提供し、利害関係者からの意見を募り、理詰めの説明を提供することが義務付けられている。
昨年12月、ノボ・ノルディスクは、ラリグルチドを外注施設が調製に使用できるようにするため、市民請願書をFDAに提出した。
この請願書は、FDAが認めたラリグルチド製品であるVictoza、Saxenda、Xultophyが、追加調製バージョンを必要とせずに患者のニーズに応えているとして、ラリグルチドを医薬品不足リストから外すよう求めている。ノボ・ノルディスクは、ラリグルチド調製バージョンが重大な安全性と有効性のリスクを抱えていると主張している。
また先述したように、昨年末、FDAはイーライ・リリー・アンド・カンパニー(Eli Lilly And Co)(NYSE:LLY)の新規緑内障治療薬、チルゼパチドの注射に関して、医薬品不足問題が解決したと判断していた。
アウトソーシング施設協会とFarmaKeioカスタム調製の調製グループは、その不足リストからの医薬品の除外が、製造業者の生産能力だけに基づいて行われたものと主張して提訴を行った。
イーライ・リリーは1月、アウトソーシング施設協会とFarmaKeioカスタム調製によるFDA相手の訴訟に関わる事件において、イーライ・リリーが被告として訴訟に介入するよう動議を提出した。
株価動向:水曜日最終チェック時点でLLY株は1.22%高の912.79ドルで取引している。
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