水曜日、米食品医薬品局(FDA)は、Mesoblast Limited(NASDAQ:MESO)のリョンシル(remestemcel-L)を、米国における初の間葉系幹細胞(MSC)治療薬として承認した。
Ryoncilは米国で認可されている唯一のMSC治療薬で、どんな症状に対しても使用が認められているほか、2カ月以上の小児(思春期も含む)に対するステロイド難治性急性移植片対宿主病(SR-aGvHD)の治療法でもある。
Ryoncilには、体内でさまざまな役割を果たし、複数の他のタイプの細胞に分化することができるMSCが含まれている。これらのMSCは、健康な成人の骨髄から分離されるものだ。
ステロイド難治性急性移植片対宿主病は、他者由来造血幹細胞移植(アローHSCT)の合併症として発生する可能性がある重篤な状態の1つだ。
アローHSCTでは、患者に健康なドナーの造血幹細胞が投与され、患者の造血幹細胞を置き換えて新しい血液細胞を形成する。
この処置は、アメリカでは、特定の種類の血液がん、血液障害、免疫系障害の治療の一環として行われることが多い。
米国では、年間約1万人が同種骨髄移植を受けており、そのうち約1,500人が小児患者である。
その結果、患者の約50%が急性移植片対宿主病を発症し、うち約半数は最初の治療薬であるステロイドに反応しない。
小児患者を対象とした単一腕式マルチセンター第3相試験では、ステロイド難治性急性移植片対宿主病を発症している小児のうち、病状が重症のCまたはD度の患者が89%で、そのうち70%がリョンシル治療によって28日目までに全体的な反応を示した。これは、急性移植片対宿主病において生存予後を予測する指標の1つだ。
治療に対して部分的または混合的な反応(つまり、1つの臓器の病状が改善したが、もう1つの臓器の病状が変わらなかった場合は「部分的」、もしくは悪化した場合は「混合的」とする)を示した研究参加者には、さらに4週間、毎週1度のペースで追加のリョンシルを投与した。
リョンシルを投与された28日後、研究参加者のうち16名(30%)が治療に対して完全な反応を示し、22名(41%)が部分的な反応を示した。
治療全体で、どの患者においても、リョンシルの投与は、いかなる検査数値の異常についても中断されることはなく、また患者の85%以上において、治療コースは中断されることなく完了した。
株価動向: MESO株は、最終確認時の午前の取引で前場比+42.60%の17.47ドルで推移している。
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