米国時間2月4日、Merck&Co Inc(以下、Merck)(NYSE:MRK)とアイザイ(Eisai Co Ltd)(OTC:ESAIY)(OTC:ESALF)は、局所進行性再発不能または転移性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性の初期治療として、Keytruda(ペムブロリズマブ)とLenvima(レンバチニブ)の化学療法併用療法について、第3相LEAP-015試験の結果を発表した。
胃食道腺癌とは、食道(口と胃をつなぐ通路)に発生する珍しいがんの一種だ。
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中間解析では、KeytrudaとLenvimaによる治療法は、研究の主要2点評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS)と、キーセカンダリー評価項目である奏効率(ORR)で、の化学療法と比較して統計学的に有意な改善を示した。
研究はそのまま進行し、最終解析では、KeytrudaとLenvimaによる治療法は、もう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)を達成することができなかった。
KeytrudaとLenvimaによる治療法の安全性プロファイルは、この組み合わせを評価した以前の報告された研究で観察されたものと一致していた。
研究データの詳細な評価は現在も続いているが、Merckとアイザイは近日中にこの結果を医学会で発表する予定だ。
KeytrudaとLenvimaの化学療法併用療法は、進行性腎細胞がん(RCC)と特定のタイプの進行性子宮内膜がんの治療薬として、米国、EU、日本および他の国々で承認を受けている。
昨年9月、特定のタイプの転移性非小細胞肺がん患者を対象とした、KeytudaとLenvimaによる第3相試験のLEAP-006およびLEAP-008は、研究の主要2点評価項目である全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)の両方を達成できなかった。
また8月に行われた2回目の解析では、ヘッドネックがんに対するKeytrudaとプラセボによる治療法と比較して、KeytrudaとLenvimaによる治療法は全生存期間(OS)を改善しなかった。さらにMerckとアイザイは、Lenvimaがキーセカンダリー評価項目のOSに対する統計的有意性のためのプロトコル指定閾値に達する可能性について評価を行い、その可能性が低いと判断した。
2023年4月、Merckとアイザイは、再発不能または転移性の黒色腫を患う成人を対象に、KeytrudaとLenvimaの化学療法併用療法を評価する第3相LEAP-003試験を中止することを決定した。
この決定は、KeytrudaとLenvimaによる治療法はKeytruda単独に対して全生存期間(OS)の改善を示さなかったという独立したデータモニタリング委員会の勧告に基づくものだ。
MRK株の値動き:本記事執筆時点でMerckの株価は0.54ドル安の96.09ドルで推移している。
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