大手総合消費財メーカーのユニリーバplc(NYSE:UL)は、25日、経営トップの人事変更を発表した。 ハイン・シューマッハー氏は、2025年3月1日付でのCEOおよび取締役会メンバー退任に向け、双方合意のもと、その座を去ることになる。
シューマッハー氏は、2025年5月31日に会社を正式に退社する予定だ。なお、2025年3月1日付で、現在ユニリーバの最高財務責任者(CFO)を務めているフェルナンド・フェルナンデス氏が新たにCEOに就任する。
ユニリーバのイアン・メイキンス会長は「取締役会を代表して、シューマッハー氏のユニリーバの戦略再構築への尽力、同社にもたらされた焦点と規律、そして2024年にもたらされた堅調な財務進捗に対し、深く感謝の意を表明する。シューマッハー氏は、同社において重要な生産性プログラムとアイスクリーム部門の分離の立ち上げを主導し、どちらも着実に進展している」とコメントしている。
ユニリーバは、デメリットによるアイスクリーム部門の分離を進めており、同部門はアムステルダム、ロンドン、ニューヨークの株式市場に上場され、ユニリーバの株式が現在上場している3つの市場に新たに上場されることになる。
Fernandez氏はユニリーバで注目すべきキャリアを築き上げており、同社の最も成長が著しい部門の一つである美容&ウェルビーイング部門の社長を以前に務めた実績がある。
さらに、フェルナンデス氏は、ラテンアメリカ、ブラジル、フィリピンでのユニリーバの事業運営を率い、これらの地域で強力な業績を収めてきた。
メイキンス会長は「取締役会は、フェルナンデス氏が迅速で結果重視のアプローチを取り、スピード感を持って変革を推し進める能力に感銘を受けている」と語った。
経営トップの人事変更の一環として、ユニリーバは、新たにCFOを探し始めることになる。その間、現在のところ、2025年3月1日から、現在ユニリーバの副最高財務責任者(Dy.CFO)およびグループコントローラーを務めているスリニバス・パタク氏が代行CFOの職を引き受ける。
同社は、経営トップの人事変更にもかかわらず、2025年および中長期の見通しは変更されないことを確認した。
なお、シューマッハー氏とフェルナンデス氏の両氏については、2025年の同社の報酬制度に基づき、引き続き既定の報酬が支払われることになる。
株価動向:記事執筆時点での想定では、ULの株は55.90ドルで取引を行い、0.75%安の水準となっている。
次の記事:
Shutterstock提供の画像