金曜日、欧州委員会は、AstraZeneca Plc(NASDAQ:AZN)と第一三共(OTC:DSKNY)のエンヘルツ(トラスツズマブデルクステカン)単剤療法による乳がん治療薬の承認を発表した。
承認は、少なくとも1つの内分泌療法を受けたことがあり、かつ次の線療法としては内分泌療法が適切でない転移性ホルモン受容体(HR)陽性、HER2低発現またはHER2超低発現の乳がん成人患者について適用される。
この承認の根拠は、DESTINY-Breast06第3相臨床試験の結果に基づいている。
試験では、エンヘルツは、未治療のHR陽性、HER2低転移性乳がん患者において、化学療法に対する疾病進行または死亡の危険性に対して38%の低下を示し、中央値無増進生存期間(PFS)は13.2カ月対8.1カ月であった。
全体の試験人口では、ランダム化された患者において、エンヘルツと化学療法を受けた患者のPFS中央値は、それぞれ13.2カ月、8.1カ月であった。
探索的解析では、HER2低発現とHER2超低発現の両者において結果に一貫性が示された。
この欧州におけるエンヘルツの承認に伴い、アストラゼネカは第一三共に1億2500万ドルのマイルストーン払い済み金を支払うことになる。
欧州委員会はまた、アストラゼネカのImfinzi(デュルバルマブ)の内分泌療法との併用治療を、再発リスクが高く、上皮成長因子受容体(EGFR)変異または異形リンパ芽球様癌キナーゼ(ALK)融合遺伝子を持たないNSCLC(非小細胞肺癌)成人患者に対しても承認した。
この治療法では、患者は手術前に新規内分泌療法として内分泌療法と共にImfinziを投与され、手術後に単剤として新規内分泌療法を行う。
新規内分泌療法との併用内分泌療法による進行イベント無薬剤生存期間(EFS)の予定中間解析の結果、Imfinziベースの術前後の治療法を受けた患者は、新規内分泌療法単独で治療を受けた患者に比べて、再発、進行イベント、あるいは死亡のリスクが32%減少したと統計的にも臨床的にも有意な結果が示された。
病理学的完全奏効(pCR)の最終解析では、手術前にImfinziと新規内分泌療法との併用治療を受けた患者では、手術前に新規内分泌療法だけを受けた患者と比較して、pCR率がそれぞれ17.2%、4.3%となった。
さらに、最終解析では、Imfinziベースの術前後治療法が有利な傾向を示した。この中間解析でOSデータの統計的有意差は検出されなかったが、最終的な全体生存期間(OS)の解析では、OSデータが引き続き主要副次エンドポイントとして評価される。
株価動向金曜日最新情報では、AstraZeneca(NASDAQ:AZN)の株価は1株69.21ドルで6.37%下落している。