米国株の先物は木曜日、前日の下落を受けてまちまちの展開となっており、主要なベンチマーク指数に大きな動きはなかった。
先物市場は木曜日に発表される週次の新規失業保険申請件数の発表を前に落ち着いた状態で、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定に影響を与える重要な経済データの提示となる。
これに先立ち、数人の連邦準備制度理事会(FRB)高官が木曜日に発言する予定で、経済や金融政策についての見通しを述べる。
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一方、10年物米国債利回りは4.139%、2年物は3.604%だった。CMEグループのFedWatchツールの予測によると、市場は連邦準備制度理事会が10月の会合で現在の金利を引き下げる可能性を91.9%と見積もっている。
先物 | 変化(+/-) |
ダウ平均 | +0.11% |
S&P 500 | -0.06% |
ナスダック100 | -0.13% |
ラッセル2000 | -0.06% |
S&P500指数とナスダック100をそれぞれ追跡しているSPDR S&P500 ETFトラスト(NYSE:SPY)とInvesco QQQトラストETF(NASDAQ:QQQ)は、プレマーケット取引では変動がなかった。 Benzinga Proのデータによる。
前回セッションの手がかり
水曜日のS&P 500の主なセクターは軒並み軟調で、材料、不動産、通信が軒並み上げたが、エネルギー、公益事業、一般消費財は小幅に上昇した。
ナスダック総合指数はセッション中に77ポイント下落し、S&P 500は19ポイント、ダウ工業株30種平均は171.50ポイントの下落となった。
特に動いた銘柄では、インテル(NASDAQ:INTC)が水曜日に6.41%上昇した。これは、同社が経営再建の試みの一環として、アップル(NASDAQ: AAPL)からの投資を要請しているとの報道を受けてのこと。
水曜日に発表された新築住宅販売件数は、推定値の80万件を大きく上回り、中央値予想の64万9,000件および前四半期の66万4,000件を上回った。
指数 | パフォーマンス (+/-) | 値 |
ナスダック総合 | -0.33% | 22,497.86 |
S&P 500 | -0.28% | 6,637.97 |
ダウ平均 | -0.37% | 46,121.28 |
ラッセル2000 | -0.92% | 2,434.98 |
アナリストの見解
アナリストのMike Zaccardiは、AAII(全米個人投資家協会)の結果を強調しており、これによるとAAIIは前週同様に強気のパーセンテージを維持している。調査対象の個人投資家のうち41.7%が強気、19.1%が中立、39.2%が弱気だった。
同様に、AAIIの27%は今会計年度末までにリセッション(景気後退)になる可能性は「正常よりも高い」と答えた一方、大多数はリセッションの可能性は「ありそうもない」と考えている。
今後の経済指標
木曜日に投資家が注目するものは以下のとおり。
- 東部標準時午前8時20分にシカゴ連銀のオースティン・グールズビー総裁が発言。
- 同午前8時30分に一連の報告が発表される:9月20日週の新規失業保険申請件数、第2四半期の最終GDP推計、8月の製品輸送除く財貨の貿易収支、小売在庫、卸売在庫、耐久財受注。
- 同午前9時にニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁が発言、カンザスシティ連銀のジェフ・シュミット総裁も発言。
- 同午前10時に連邦準備制度理事会のミシェル・ボウマン監督副議長が発言、8月の既存住宅販売件数のデータも発表される。
- 東部標準時午後1時に連邦準備理事会のマイケル・バーチェル理事が発言。
- 同午後1時40分にダラス連銀のローリー・ローガン総裁が発言。
- 同午後3時30分にサンフランシスコ連銀のメアリー・デイリー総裁が発言。
注目株
- コストコ・ホールセール(NASDAQ:COST)は木曜日の市場引け後に発表される第4四半期の四半期決算報告を前に0.43%上昇した。
- アクセンチュア(NYSE:ACN)は木曜日の寄り前に第3四半期の決算を発表する予定で、プレマーケット取引では変動がなかった。
- 米国の製造会社、Jabil(NYSE:JBL)は、木曜日の朝に予定されている第4四半期の決算を前にプレマーケットで2.31%上昇した。
- TDシネックス(NYSE:SNX)は、木曜日午前9時に発表される第4四半期の業績を前にプレマーケットで2.43%上昇した。
- カーマックス(NYSE:KMX)は木曜日の寄り前に第2四半期の決算を発表する予定で、プレマーケットで2%上昇した。
商品、金、世界の株式市場
原油先物は、ニューヨーク市場の序盤で0.46%下落し、1バレルあたり64.69ドル付近で推移した。
金スポットは0.59%上昇し、1オンスあたり3,756.88ドル付近で推移した。金スポットの最後の記録高値は1オンスあたり3,788.33ドルだった。米ドル指数は0.08%下落し、97.7833ドルとなった。
アジア市場は日本の日経225、中国の上海と深センを除いて軒並み軟調だった。欧州市場も軒並み安値で取引を開始した。
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