トランプ大統領が先週発表した、相互関税を課すというそのような大規模な制裁措置について、実際には遅延させる可能性があるという期待が、月曜日の朝の相場で見られた大荒れのボラティリティの背後にあるようだ。
投資家が押さえておくべきポイント 先週、トランプ大統領は多くの国に対し強硬な関税を発表し、消費者に高い物価の上昇、需要の弱体化、景気後退の可能性といった懸念が持たれていた。
この関税発表により、S&P500は2020年の新型コロナウイルス感染症流行以来の最悪の週を終了し、株式市場は月曜日、ベア相場圏に入ったが、トランプ大統領が90日間の関税の停止を検討しているとの見出しが回ると急激に反発した。
この情報の筆頭は、トランプ大統領が90日間の関税の一時停止を検討しているという情報を、経済問題担当の発言人であるケビン・ハセット氏を情報源として引用している。しかし、ハセット氏は月曜日の朝、 フォックス・ビジネスの番組に出演して関税について論じた際、そのようなことは何も言っていなかった。
この見出しがどこから始まったものなのかは不明だが、CNBCの「Squawk on the Street」の共同キャスターを務めるカール・クインタニラ氏は、市場が急上昇した直後にこの情報を報じている。CNBCは、見出しを確認するために動いていると報じており、このニュースの情報源については明らかにしていない。
大手金融ニュースアカウントの@zerohedge と @deitaone は、CNBCがこの見出しを報じる直前にこの見出しを投稿したようだ。これらのアカウントは、この情報の出所はロイターであるとしている。
ホワイトハウスの広報担当者、カロライン・リーヴィット氏は月曜日の朝、トランプ大統領の関税に90日間の一時停止を検討しているという報道について、CNBCに対して「フェイクニュースだ」とコメントした。
月曜日、公式のホワイトハウス広報アカウントは、CNBCのシニアワシントン特派員であるイーモン・ジャバーズ氏がこの「フェイクニュース」の反応を報じたビデオを再投稿した。
月曜日の朝、投資家が「フェイクニュース」について考慮しはじめたのと同様、SPDR S&P500(NYSE:SPY)は波乱のある動きを見せている。取引初期にはベア相場圏に進入したSPYだが、最終的には急激に上昇し、セッション中にプラスに転じた。その後下落が見られ、記事執筆時点で1.75%安の496.42ドルで取引を終えている。
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