13日の金曜日に株式市場は、まさに迷信とは正反対の形で動いた。歴史的なデータから見ると、この幸運とは対照的な日に実は投資家にとっては有利な日なのだという。
注目すべきは13日の金曜日に関連する起源譚は数多あるが、そのひとつに、1307年10月13日の金曜日にテンプル騎士団が逮捕されたことが挙げられることがある。
また、キリスト教の伝統おいては13が最後の晩餐を示す数字とされていることもあり、13日の金曜日には不吉な予感が付きまとう。イスカリオテのユダ(イエス・キリストの裏切者)が13人目の晩餐の客であるとされ、またイエスが十字架につけられたのも金曜日だったということが関連していると言われる。
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1907年に書かれた人気のある小説『13日の金曜日』では、ジェイソン・ボーヒーズではなく、ウォール街の株式仲買人が主人公となっている。株式市場を操るというThomas William Lawson氏のストーリーが、この日についての現代的な迷信の復活に一役買ったのかもしれない。
市場の動き最高技術責任者であるLPLファイナンシャルのAdam Turnquist氏によると、13日の金曜日にS&P 500指数の動きはかなり順調だったという。
彼によれば、1928年以来、この日には164回の取引があったが、そのうち市場全体で平均0.09%の利益が出たという。13日の金曜日の平均利益は、13日の金曜日を除く全ての金曜日の平均利益の0.05%と、全ての取引日の平均利益が0.03%であるのと比べても高い。
Turnquist氏は、1989年の10月13日の金曜日が株式市場にとって最悪の日だったと指摘した。この日、ユナイテッド航空の親会社の従業員主導の買収案が破綻し、S&P 500指数は6.1%下落したのである。
興味深いことに、United Airlines Holdings, Inc.(NASDAQ:UAL)は、自社の飛行機のいずれにも13行がないだけでなく、13という数字がついた便も運航していない。
2024年12月13日米国市場は、2024年最後の13日の金曜日を比較的落ち着いた相場で終了した。 S&P 500指数をトラッキングする米国ETF「SPDR S&P 500」(NYSE:SPY)は604.52ドルで0.03%高、ナスダック100指数をトラッキングする「Invesco QQQ トラスト」(NASDAQ:QQQ)は530.74ドルで0.81%高で推移し、この後取引が終了する。
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画像提供:Manfred Antranias Zimmer, Pixabay