月曜日、Institute for Clinical and Economic Review(ICER)は、グラクソ・スミスクライン(GSK)(NYSE:GSK)の慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬の1つである「トレレジー・エリプタ」および「ブレオ・エリプタ」の臨床効果と価値についての報告書を発表した。
インフレ削減法(IRA)に基づき、CMSは選定されたメディケア第D部門の医薬品の価格交渉を実施している。現在のサイクルでは、2027年の価格変更に向けて審査対象となっている医薬品のうちの15製品と共に、トレレジー・エリプタおよびブレオ・エリプタも含まれている。
この調査結果は、現在進行中のメディケア薬価交渉の一環として、米国メディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)に提出される予定だ。
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ICERのサラ・K・イーモンド社長兼CEOは、この報告書の重要性を強調し、米国では1500万人以上がCOPD患者であると述べた。
これらの吸入器の利点は、1日1回の投与が可能であることだ。これは、通常は1日2回使用する複数の吸入器を必要とする他の医薬品との大きな違いだ。
観察データは、患者が1日1回の治療療法を守る可能性がより高いことを示唆している。これによりCOPDの悪化が軽減される可能性はあるものの、この結果の確度は中程度である。
患者のフィードバックは、1日1回の単一吸入器治療を好む傾向があるとされている。これらの吸入器と代替医薬品との間に大きな副作用の違いは見られなかった。
トレレジー・エリプタは、吸入用コルチコステロイド(ICS)、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)、長時間作用性ベータ2刺激薬(LABA)を含む3種類の薬剤が組み合わさった吸入器で、複数の吸入器を必要とするジェネリック製の3つの薬剤と比較して、同等または増加のネット健康効果を提供することがわかった。
ブレオ・エリプタは、ICSとLABAを組み合わせた2種類の薬剤が組み合わさった吸入器で、複数の吸入器を必要とするジェネリック製のICS/LABA吸入器と比較して、同等または増加のネット健康利益が提供されることが判明した。
ICERの報告書は、比較療法に基づいた価格計算により、コスト効果も分析した。この比較療法には、低コストの認可、割引ブランド名の医薬品が含まれる。
CMSが交渉にあたって検討すべき推定価格の閾値が報告書には記載されているものの、比較医薬品に対して実際に支払われる価格については現在でも非公開となっている。
株価動向 火曜日の最終チェック時点でGSKの株は38.92ドルで2.55%上昇。
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写真=HJBC/シャッターストック